長崎県内の公立高校の入試について考えます。
「前期選抜」「後期選抜」という新しい制度になって2年目。
学校ごとに前期と後期の定員数を割り振ることができるようになった結果、試行錯誤が続いています。
平戸市の猶興館高校は、2021年、前期の募集定員60人に81人が応募し、倍率は1.4倍でした。
2022年は前期の定員を30人に変更したところ、86人の志願者が集まり、2.9倍と倍率が一気に上がりました。
猶興館の前後期トータルの定員数は「120」で変わらないものの、平戸市で塾の講師を務める井上 翔一朗 さんは新しい制度について、「間口の多様性を作る仕組みとしては歓迎する」と話す一方で「定員割れしている中で多くの不合格者を出すことはどうか」と制度に疑問を抱いています。
井上 翔一朗 さん 「定員割れの高校で、あえて2種類の選抜をする必要性というのがあるのかなと。定員割れの高校の場合はそれなりの学力で受かってしまう現実がある中で、2回入試を行って1回目で大量に不合格者を出すというのは、中学3年生を動揺させるようなものかなというのが少し残念」
前期選抜で結果を出せなくても、後期選抜に向けて前向きに気持ちを切り替えている生徒もいれば、落ち込んでいる生徒や保護者もいるということです。
また、新しい制度は学力面以外も求められるようになっていて、塾側にはこれまでと違うサポートが必要になってきていると話します。
井上 翔一朗 さん 「勉強面以外を評価する流れになってきている、学校の外でどのような活動をしてくるかというところも入試に直結する形になっているので、活動を紹介して地域の行事に参加してもらうだとか、そういったところもアドバイスする立場の塾として新たな役割が出てきている」
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