小学生の8割、家の人がいる居間等で学習することが好き – リセマム

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 子供の「好き」に関して調査したところ、79.4%の小学生が家の人がいる居間等で学習することが好きであることが、光村図書出版が2021年12月20日に公表した調査結果から明らかになった。

 子供の「好き」に関するアンケート調査は、全国の小・中学生を対象に子供の好みや関心・意欲についてや、コロナ禍における学校・日常での過ごし方について調査・分析することを目的としてインターネット調査で実施。児童・生徒本人に聞き取り、保護者が回答する形で、小学生保護者335名、中学生保護者165名から回答を得た。調査期間は2021年11月29日から11月30日。

 学習に関することについて、「友達と協力して考えながら学習するのと、自分1人で考えて学習するのと、どちらが好きか」という質問に対し「自分1人で考えて学習するのが好き」という回答が小・中学生全体の47.4%となり、「友達と協力して考えながら学習するのが好き」の21.6%の2倍以上となった。約半数の子供は1人でじっくり考えて学習することを好む傾向にあることがわかった。

 「家庭では、部屋等の個室と、家の人がいる場所(居間等)と、どちらで学習するのが好きか」という質問に「家の人がいる場所で学習するのが好き」という回答が、小・中学生全体の67.8%を占め、「子供部屋等の個室で学習するのが好き」の29.2%を大幅に上回った。「家庭では学習をしない」という回答は3%だった。

 小・中学生別に見た場合、小学生では「家の人がいる場所」という回答が79.4%と約8割だったのに対し、中学生では44.2%で半数を下回った。中学生ではむしろ「子供部屋等の個室」が51.5%で、小学生と中学生で傾向の違いが見られた。

 「授業やクラブ活動等で、みんなの前で意見を言ったり発表したりすることは好きか」という質問に対しては、小・中学生全体では、半数に満たない44.6%が「とても好き・どちらかといえば好き」と回答した。小・中学生別に見た場合でも、小学生と中学生でほぼ同じ傾向がみられる結果となり、成長するとともに増えたり減ったりするわけではなかった。

 「教科書を音読することは好きか」については、小・中学生全体では、39.0%が「とても好き・どちらかといえば好き」と回答した。ただし、小・中学生別に見た場合、「とても好き・どちらかといえば好き」について、小学生では43.0%であるのに対し、中学生では30.9%であり、小学生と中学生の間に12.1ポイントの差が見られた。成長するにあたって、恥ずかしさや、得意不得意が出てくるのではないかと推測できる。

 「2021年、いちばん一生懸命に学習した教科・科目は何か」について、小・中学生全体では、「算数・数学」が40.2%でもっとも多く、ついで「国語」が14.0%だった。小・中学生別に見た場合、「算数・数学」は小・中学生ともに1位となった。中学生では「英語(外国語)」が23.0%、「社会」が17.0%で多く、高校入試の主要5教科が上位を占める結果となった。

 「その教科・科目を一生懸命に学習したのはなぜか」については、「その教科・科目が好きだ(楽しい)から」という回答が、小・中学生全体の56.6%ともっとも多く、ついで「その教科・科目が得意だから」が36.0%だった。ただし、小学生では「その教科・科目が好きだ(楽しい)から」という回答が63.3%だった一方で、中学生では43.0%にとどまり、結果に差があった。

 中学生では、「成績を上げたいから」が35.2%、「その教科・科目が苦手だから」が23.6%で、小学生での割合を大きく上回っていた。子供が一生懸命に学習しようとするとき、小学生では「好きだ(楽しい)」という気持ちがおもな動機となるのに対し、中学生では「苦手の克服」や「成績向上」も主要な動機となる傾向がみられた。

 生活全般に関することについて、「好きな学校行事は何か」という質問に関しては小・中学生全体で、「運動会・体育祭」という回答がもっとも多く166件、ついで「遠足」が90件で多かった。他に「文化祭・学芸会」や「音楽会・合唱コンクール」「学習発表会」等、文化的な行事をあげる回答もあった。

 「学校の休み時間にいつも何をしているか」について、小・中学生全体で、「友達と話をする」という回答がもっとも多く169件。具体的な遊び方としては、読書やお絵描き等よりも、体を動かす遊び(鬼ごっこ・サッカー・ドッジボール等)のほうが多い結果となった。

 「学校で好きな教科が作れるとしたら、どんな教科を希望するか」については、小・中学生全体で「ゲーム」という回答がもっとも多く64件、続いて「パソコン」が21件、「料理」が18件、「アニメ・マンガ」が17件だった。主として生活を楽しくするような教科があがる一方で、ICTに関わる知識・技能を身に付けるような「パソコン」や「プログラミング」等も多くあがる結果となった。

 「余暇に何をすることが好きか」については、小・中学生全体の70.8%が「ゲームをする」で1位、2位は「YouTube等の動画を見る」で62.0%と高い割合を占め、3位は48.8%で「テレビ番組を見る」だった。子供の余暇の過ごし方については、屋内でできることを好む傾向にあることがわかった。コロナ渦の影響が関係すると推測ができる。

 また、SNSの利用について小・中学生別に見た場合、「SNS等で友達とコミュニケーションを取る」に関して小学生では2.7%だったのに対し、中学生では26.1%、「SNSを見たり投稿したりする(Twitter・Instagram等)」に関して小学生では4.5%だったのに対し、中学生では17.0%だった。このことから、小学生と中学生では利用実態に違いがあることがわかった。

 「テレビ番組を見る」については、小・中学生全体の48.8%があげており、「YouTubeによって、テレビの人気が落ちている」といった状況は、顕著には表れなかった。「好きな番組(テレビ・YouTube等)は何か」では、小・中学生全体で、「HikakinTV」がもっとも人気を集め、YouTuberの人気を裏づけるような結果となった。一方で、アニメ番組(ドラえもん・ポケットモンスター・鬼滅の刃等)の回答数も多かった。回答全体を見てみると、テレビとYouTubeのどちらの番組も人気があり、子供がメディアにこだわらずに、自分の好みに合わせて番組を選んでいることがわかった。

 「2022年に力を入れたいと思っていることは何か」については、小・中学生全体で、「勉強」という回答がもっとも多く52.8%だった。「クラブ活動」は28.2%、「習いごと」は26.2%、「趣味」は26.0%だった。小・中学生の約半数は勉強を頑張りたいと考えていることがわかった。

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