静岡県教委は26日までに、県立高と県立高中等部の入学者選抜に必要な願書の性別記入欄を、2021年度から廃止すると決めた。心と体の性別が一致しないトランスジェンダーの志願者などへの配慮を踏まえ、願書に記載する必要のない情報として削除した。全国では2年ほど前から、入学願書の性別欄をなくす動きが進んでいる。
高校教育課によると、夏に中学生に配布予定の22年度入学者選抜の要項から変更を反映する。県教委は性別記入欄の廃止に向け、行政運営の効率化を目的にした押印廃止の取り組みと合わせて学則を改正した。高校側は、中学校から提出される調査書で生徒の性別を把握でき、学校運営に支障はないという。
26日には、トランスジェンダーの当事者らでつくる浜松TG研究会が性別欄廃止の要望書をまとめ、同課へ提出した。
提出に訪れた鈴木げん代表に、本多伸治課長が「全国の中では遅れてしまったが、改める方向で進めていく」と説明した。鈴木代表は取材に「『性の在り方は多様』という前提に立ち、どんな子どもも尊重される学校にしてほしい」と訴えた。
静岡新聞社
【関連記事】
Powered by the Echo RSS Plugin by CodeRevolution.
20