県内のゴルフ場と短期大学など3者が、プロゴルファーを目指す若者のキャリア育成を支援する協定を結んだ。技術を磨く練習環境が提供されるだけでなく、社会に通用する人材として資格取得などのサポートも受けられる。プロになれなくても、社会性を身につけて自立できるようにする狙いがある。
ゴルフ場「鳩山カントリークラブ(CC)」(鳩山町)、ゴルフ練習場「カゴハラゴルフ」(熊谷市)、武蔵丘短期大学(吉見町)が協定を結んだ。
難関とされるゴルフのプロテストに合格するため、子どもの頃からゴルフ漬けの日々を送ると、20代前半でプロを諦めた場合、同年代の社会人と比べて必要な教養やキャリアを身につけておらず、就職に苦労するケースが多いという。
プロになっても一線を退いてから同様の悩みを抱える場合があり、若者が安心してゴルフを続けられるよう、3者が連携してキャリアを積ませる支援プロジェクトを発足させた。
武蔵丘短大に入学した学生は、健康・栄養・スポーツ分野で専門家の指導を受けながら栄養士、中学校保健体育教諭免許といった資格取得のサポートも受けられる。練習やフィジカルトレーニングは鳩山CCやカゴハラゴルフの練習場で行い、プロを目指す。
プロを目指す高卒者は、同短大に進学しなくても鳩山CCが社員として雇い、練習環境を提供するとともに働きながら社会性を身につけてもらう。プロを断念した場合は、他社への就職も仲介する。長期履修生制度を利用して同短大で学ぶことも可能だ。
協定締結の準備を進める中で、川島町在住でともにプロを目指す埼玉栄高3年の岩井
協定締結式で、鳩山CCの加藤重正社長は「プロを目指す若者をみんなで育て上げる。ゴルフ界に一石を投じたい」と話した。カゴハラゴルフの奥富昭彦社長も「ゴルフを続けながらキャリアも身につけるという新たな選択肢ができた」と意義を語る。プロジェクトを進める同短大の大野勝生教授は「岩井姉妹に続く有望選手に入学してもらい、プロを目指してほしい」とアピールしている。
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