偏差値では遠く及ばず、最初から憧れの大学を諦めてしまう受験生は多い。太融寺町谷口医院(大阪市北区)の院長、谷口恭さん(53)は、高校3年生の時に「偏差値40」から猛勉強を重ねて有名私立大に合格。会社勤めを経て公立大の医学部受験に成功した経験も持つ。どんな学び方をしたのか。【聞き手・竹内良和】
――高校時代は勉強が大嫌いだったそうですね。
◆高校3年の夏ごろから成績がどんどん下がり、11月ごろに受けた全国模試の偏差値は各科目を平均すると、40ぐらいでした。ただ、都会への憧れは強く持ち、田中康夫氏の小説「なんとなく、クリスタル」を読むなどして、「都会で楽しむためには、大学に行くしかない」とかたくなに信じるようになりました。
地元は田舎町で、映画館ができてもすぐに潰れ、ファストフード店は一軒もありません。大学に落ちたら、満足のいかない就職をして、休日はパチンコやスナックに通うような生活になると思っていました。「つまらない人生は嫌だ」と大学受験を決意しました。
第1志望は関西学院大の理学部です。関学のパンフレットを切り抜いて参考書に貼り、勉強で疲れたときには、キャンパスで楽しむ自分の姿を想像しました。「何が何でも関学に行く」という強い気持ちで臨んでいました。高校3年の12月から1日15時間くらいの勉強を2カ月続けて、現役で合格できました。
――具体的な勉強法は?
◆…
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