様々な教科を“英語”で授業する「イマージョン教育」 導入から1年半以上の小学校では今 愛知・豊橋市 | 東海地方のニュース【CBC news】 – CBCテレビ

様々な教科を“英語”で授業する「イマージョン教育」-導入から1年半以上の小学校では今-愛知・豊橋市-|-東海地方のニュース【cbc-news】-–-cbcテレビ 花のつくりとはたらき

 「イマージョン教育」をご存じでしょうか?

 様々な教科の授業を“英語”で行うことで、英語を早く身につける学習方法のことです。

 愛知県豊橋市の小学校では昨年度から、全国の公立小学校としては初めて導入。

 1年半以上経った今、果たしてその成果は出ているのでしょうか?

 教諭:「右側の空欄には何が入りますか?」

 児童:「希望者」

 教諭:「正解です。希望者は何人ですか?」

 児童:「6人」

 教諭:「なるほどね」

 小学校の教室で、英語で会話をする児童と先生。

しかし英語の授業ではありません。実は「算数」の授業なんです。

 豊橋市の「八町小学校」では、昨年度から国語と道徳以外の全ての教科を英語で教える「イマージョン教育」に取り組んでいます。

 「イマージョン」とは「浸す」という意味。

 いわば“英語漬け”にする学習方法なんです。

 教諭:「繰り返して下さい、『塩酸』」

 児童:「塩酸」

 難しそうな薬品名が飛び交う理科の授業も、もちろん英語です。

 教諭:「なぜAがアンモニアになるのか教えて」

 児童:「アンモニアには、とても強いにおいがあるから」

 英語漬けの日々を、児童はどう受け止めているのでしょうか?

 「日本語で会話しているときとかに、たまに英語の単語が出てくる。(英語が)できているかなと思う」

 「普通の学校だと英語ができるのは英語の授業だけ。僕は英語が好きなので(この小学校に)来てよかった」

 (6年生)

 徹底的に英語を学べる環境を提供するイマージョン教育。

 1年半が経った今、先生たちは“ある課題”を抱えています。

 「授業の準備とかミーティングとかは、普通の学校の業務よりも多いと思う」

 (八町小学校 稲田恒久・教頭)

 英語で授業を分かりやすく進めるための資料も準備しなければいけないため、負担は大きいといいます。

 「自分がまず教材の内容を理解して、それを英語で自分の案を作って。それをネイティブの先生に伝えて、話し合って改善していく。どうしても時間がかかるというのは苦労している点」

 (6年生の教諭)

 こうした課題を解決するため「幼児期からの英語教育」を研究する機関が、定期的に授業を視察したり意見交換に訪れたりしています。

 「どういった言葉を英語で教えて、どんな言葉が日本語のままでいいか。本当に、日々悩んでいる」

 (八町小学校の教諭)

 この日は、研究員で早稲田大学・教育学部の原田哲男・教授らが「授業の本質を丁寧に伝えるためなら日本語を使ってもよい」などとアドバイスしました。そして…。

 「これからイマージョン教育が、もっと一般化していく。多くの人が二言語で教育を受けるというのは、すごく素晴らしいこと。(八町小学校が)モデル校になるのは今後、大きな期待が持てると思います」

 (早稲田大学・教育学部 原田哲男・教授)

 日本の“公立小学校初”のイマージョン教育のモデル校として、専門家も期待を寄せています。

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