2022年度に始まる小学校「教科担任制」 先行現場はどう変わった?(朝日新聞EduA) – Yahoo!ニュース – Yahoo!ニュース

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導入してわかった「教科担任制」のメリット

茨城県の公立小学校では、2021年度から「教科担任制」が導入されました。導入に先駆けて、同県では2011年度から44市町村に1校ずつモデル校を設置。小学5・6年生の理科の授業は中学校教員が担当し、徐々に算数や英語などでも同様の方式を拡充してきました。

茨城県教育庁義務教育課の人事担当課長補佐・遠藤智幸さんと指導担当課長補佐・若松裕一さんに、導入して分かった教科担任制のメリット・デメリットを聞きました。

――まずは、国の方針に先駆けて「教科担任制」の導入を決めた経緯を教えてください。

遠藤さん:茨城県では、以前から中学校の教員免許を持つ専門性の高い教員が、小学校に数多く勤務していました。というのも、小・中学校の人事交流が盛んに行われていて、行き来がしやすい土壌があるため。小・中学校の教員免許を両方持つ教員は、希望すればどちらの学校でも勤務できる仕組みが整っていたのです。その強みを生かし、「学びの質」を向上させるために教科担任制の導入を始めていきました。

また、教科担任制には教員の働き方改革という側面もあります。茨城県では教科担任制の中でも専科指導、つまり担任を持たない教員が指導するシステムを採用しています。そうすると、担任教員に時間の余裕ができ、授業の準備などにより力を注げるようになるんです。

――全学年ではなく、小学5・6年生に導入したのはなぜでしょう。

遠藤さん:大きな目的として、「中学校とのなめらかな接続」を掲げています。

規模によっては、小学4年生も教科担任制を導入している学校もあります。小学校高学年になると、理数系科目などで学びの専門性が高くなっていきます。その時期に専科指導を丁寧に行うことで、中学校でもつまずかない土台が形成されます。

若松さん:例えば、高学年になると理科では実験の授業が増えます。実験は失敗する場合もありますが、そのときに原因を深く掘り下げ、本質的な仕組みをわかりやすく教える技術は、専門性の高い教員こそ得意とするところ。これは体育、音楽、英語などの他教科でも同様です。

また、担任とは違う教員から学ぶことは、多様な学び方を知る機会にもつながるはずです。

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