【北海道】2020年度の学校保健統計調査が公表され、道内では肥満傾向の子どもの割合が高く、全国に比べて虫歯が多い実態が明らかになった。

 幼児や児童・生徒の発育や健康状態を見るため文部科学省が毎年行っている調査で、道内の幼稚園44園、小学校68校、中学校49校、高校47校の計208校を抽出。体格(対象約1万7700人)や視力、虫歯などの健康状態(同約7万9千人)を調査した。例年は健康診断を4~6月に行うが、昨年度は新型コロナウイルスの影響で調査期間を年度末まで延長。このため、過去のデータとの単純比較は難しいとしている。

 身長の平均値は、男子は5歳~8歳、10、11歳は全国平均を下回り、それ以外は上回った。女子は5、6、8、9歳で下回ったが、それ以外は全国平均と同じかそれ以上だった。

 体重は、小学校の9歳女子が全国より0・2キロ下回った以外は、男女とも全国平均と同じかそれ以上だった。

 一方、肥満傾向児の出現率は女子の11歳を除く全年齢で全国平均を上回った。肥満出現率は、性別・年齢別・身長別標準体重から割り出した肥満度が20%以上の子どもを、肥満傾向児として割合を示したもの。この傾向は小学生男子で顕著で、7歳では全国の8・77%に対し北海道は14・48%と、5・71ポイント高かった。

 虫歯も全国平均に比べると多い。12歳1人当たりの永久歯の虫歯の数は、全国平均が0・68本に対し、北海道は1・0本。虫歯のある子どもの割合も、小学校が48・7%(全国40・21%)、中学校38・6%(同32・16%)、高校52・9%(同41・66%)と、いずれも全国を上回った。

 道教育委員会健康・体育課は「体育の授業以外での運動の時間が少なく、運動不足の傾向が見られる。望ましい生活習慣を身につける取り組みを継続していきたい」と話している。(芳垣文子)