聞き手・小原智恵
南山高等学校・中学校女子部(名古屋市昭和区)は医学系進学者が多いことで知られる。中高一貫校だからこその体系的なカリキュラムの特色や学校が大切にしてきた宗教教育について森下直樹教頭と浜口吉宏副校長に聞いた。
〈南山高等学校・中学校女子部〉南山学園(1932年創立)が48年に女子部を創設。キリスト教精神による教育を軸にしたカトリック系ミッションスクール。一学年約200人の小規模な中高一貫校で、中学生と高校生がともに部活動や学校行事に取り組む。俳優の竹下景子さんが卒業生。
――カリキュラムの特徴は。
森下教頭 高校から入学する生徒はおらず、純粋な中高一貫校なので、大学受験を見据えたカリキュラムを中学高校6年間に配置しています。高校受験がない分、特に英語と数学は先取り学習をしています。中学3年の1学期には中学の内容が終了するイメージです。
文理選択のクラス分けを高校3年でするのは県内でも珍しいのではないかなと思います。高校2年では、文系、理系の選択科目を取りますが、クラス自体は文理混合です。高校1年の段階では文理選択で迷っている生徒はいると思います。仮に違う方向に進みたいとなった際に、ケアしやすいというのが利点です。
また、高校1年で理科の基礎科目三つを取ってもらいます。この三つを1年、2年と分けてやる学校は多いですが、文理の意識付けを早くしたいということでこのようにしています。
――現役の医学部進学が24・5%と他の学部に対して高い割合です。
森下 医学部受験に特化するコ…
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