学校現場で「教員不足」が課題になっているとして、文部科学省が初めて全国調査をしたところ、公立の小中学校や高校などで合わせて2000人以上教員が足りていない実態が明らかになりました。
調査は、文部科学省が全国の都道府県や政令指定都市などの教育委員会に対し、初めて行いました。
それによりますと、去年5月の時点で、教育委員会の計画に対し不足している教員の数は、
▽小学校で979人
▽中学校で722人
▽高校で159人
▽特別支援学校で205人で、
公立の学校で合わせて2065人教員が足りず、必要な配置ができていないことがわかりました。
小中学校の状況を自治体別にみると、
▽福岡県で128人
▽千葉県で124人
▽茨城県で113人
不足していた一方、東京都や和歌山県など不足はないと答えた自治体も7つありました。
教員不足の影響で、小学校で学級担任ではない教員や管理職が代替しているケースは474件に上り、中学校で、教科担任が足りず、16校で家庭科や数学、理科など必要な授業が実施できない状況だったということです。
また、学級担任を担っている教員のうち「臨時的任用教員」は、小中学校で4万1000人余りと1割を占め、年度ごとの採用となる非正規教員で不足を補っている現状も浮き彫りになりました。
教員不足の理由としては、
▽育児休業の取得や、
▽病気による休職
▽特別支援学級の増加などが、
想定を上回ったことが挙げられましたが、文部科学省は「不足は望ましい状況でなく、子どもの学びに影響が出ないよう計画的な採用を行ってもらいたい」としています。
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