多くの中3生にとって、高校受験は初めての受験となることでしょう。
いよいよ受験校が決まり入試本番としっかり向き合う冬休み。
毎年、冬休み前後から「不安で投げ出したくなる」「心が折れそう」といった相談を数多く受けます。不安になったり、イライラしたりするのは当たり前。
不安な気持ちを少しでも取り除いて、集中して受験勉強ができるようなお子さまとの接し方をいくつかご紹介します。
(勉強法アドバイザー 三浦)
イライラの原因は先が見えないことへの不安
冬休みは「不安で集中できない」「自信が持てない」といったプレッシャーから焦りを感じている中学生からの相談が増える時期です。
具体的には、「勉強しても足りない」「自分だけ落ちたらどうしよう」という不安を吐露する相談が多く、先が見えないことに対してのイライラや焦りを誰かに聞いてほしいのだと思います。
おすすめの接し方① 不安な気持ちに耳を傾ける
不安に思っていることは心の中にとどめず、とにかく吐き出させてあげたいですよね。
それを受け止める保護者のかたはとても苦しいと思います。ですが、お子さまはもちろん保護者のかたも、話すことで気持ちが整理されたり、話しているうちに気持ちが落ち着いたりして、焦る気持ちを忘れることができるかもしれません。
私の娘の受験期には、無理に言葉をかけなくても、とにかく話を聞いたり、一緒に落ち込んだりして、気持ちを吐き出させるようにしていました。後で本人に聞いてみたところ、少しは役に立っていたようです。
中学生からの不安を訴える相談にも、とくに受験直前の時期は気持ちを受け止めることを重視して、少しでも心が軽くなるような回答を心がけています。
おすすめの接し方② 一呼吸置いて、話をする
とは言っても、自分の子どものこととなると、なかなか冷静になれず、親のほうが大きく心を動かされていたこともありました。
そのようなときに子どもが言ったことにすぐ反応すると、感情的になりがちになるので、気持ちを落ち着かせてから話をすることで、良好な親子関係を築けるような気もします。
ヒートアップしたときには、いったん一呼吸置いて、お子さまのがんばっていることを具体的にほめてあげられるといいですよね。
お子さまはほめられることで安心して、受験勉強へのやる気にもつながると思います。
まとめ & 実践 TIPS
実際の相談から感じるのは、この時期の子どもたちはみんな「大丈夫」と言ってほしいということ。そして、がんばっている子どもほど不安がっている傾向が強いように感じます。
「大丈夫」という言葉は安易には言えない言葉ゆえ、学校の先生や私たちアドバイザーにも言えない一言です。言ってあげられるのは一番身近な保護者のかただけだと思います。
無責任なことは言えないけど、今までがんばってきたことを認め、言えるところは「大丈夫」と声をかけ、自信を持たせてあげたいですね。
三浦ゆみ
アドバイザー歴6年
心身ともに大きく成長する中学生の悩みに寄り添いたいという思いでアドバイザーに。
中学生がどんな気持ちで相談しているのかということを考え、「具体的に、わかりやすく」を大事にし、回答を心がけている。
座右の銘:人生いくつになっても勉強。新たな課題を克服していくことで成長していきたい。
趣味:フィギュアスケート観戦 高校生1女の母。
プロフィール
進研ゼミ中学講座 『ギモン解消ひろば』勉強法アドバイザ—
勉強法アドバイザーは進研ゼミ中学講座会員向け質問相談サービス「ギモン解消ひろば」で中学講座会員からの勉強に関する悩み・相談に日々回答をお届けしている勉強法の専門アドバイザーです。
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