塀の中の中学 1日10時間勉強する中年受刑者たちに聞いた「理由」 – 毎日新聞 – 毎日新聞

塀の中の中学-1日10時間勉強する中年受刑者たちに聞いた「理由」-–-毎日新聞-–-毎日新聞 基本問題
国語の授業で短歌を学ぶ桐分校の受刑者。ノートや教科書にきちょうめんな字を書き込んでいた=長野県松本市立旭町中学校桐分校で2021年11月8日午後3時20分、田中理知撮影
国語の授業で短歌を学ぶ桐分校の受刑者。ノートや教科書にきちょうめんな字を書き込んでいた=長野県松本市立旭町中学校桐分校で2021年11月8日午後3時20分、田中理知撮影

 長野県松本市の市立旭町中学校桐分校は、全国で唯一、刑務所内に設けられた公立中学だ。3度の書類選考と面接の「難関」を突破し、全国の刑務所から集った受刑者が1日約10時間も学んでいる。その理由が聞きたくて、塀の中を訪ねた。【東京社会部・田中理知】

 11月初旬、高い塀に囲まれた教室。男性受刑者が白シャツに黒ズボンの制服姿で学習机に向かっていた。国語の授業に出席するのは30~60代の全生徒4人。教員免許を持つ女性刑務官が歌人・与謝野晶子の短歌をホワイトボードに書いた。

 <夏のかぜ 山よりきたり 三百の 牧の若馬 耳ふかれけり>。「何句切れか分かる人いますか?」。赤い縁の眼鏡をかけた男性受刑者(50)からすっと手が挙がる。「2句切れです」。この受刑者は「自分を変え、再スタートを切るにはここしかない」と決意し分校に応募したという。

父に続いて暴力団員になった

 父は暴力団組員で、母が朝から晩まで働き通しで育ててくれた。「でも困らせてばかり。小中学校では先生ともめ事を起こし仲間と悪さばかりした。学校は通っただけ。勉強の何たるかなんて考えもしなかった」。高校を1年で退学し父と同じ世界に引き込まれた。

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