<二月の勝者-絶対合格の教室->最終回までの全話の解説/考察/感想まとめ【※ネタバレあり】 (2021年11月14日) – エキサイトニュース

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累計200万部以上の中学受験の実態をリアルに描いた人気マンガ「二月の勝者 -絶対合格の教室-」を原作に連続ドラマ化!2021年10月16日より放送スタート。

主人公、最強で最悪なスーパー塾講師・黒木蔵人を柳楽優弥が演じる、中学受験を舞台にした人生攻略ドラマだ。黒木に反発する新任塾講師を井上真央、黒木に執着する名門受験塾のトップ講師・灰谷純を加藤シゲアキが演じている。

cinemas PLUSでは毎話公式ライターが感想を記しているが、本記事ではそれらの記事を集約。1記事で全話の感想を読むことができる。

もくじ

・第1話ストーリー&レビュー

・第2話ストーリー&レビュー

・第3話ストーリー&レビュー

・第4話ストーリー&レビュー

・第5話ストーリー&レビュー

・第6話ストーリー&レビュー

・第7話ストーリー&レビュー

・第8話ストーリー&レビュー

・「二月の勝者-絶対合格の教室-」作品情報

第1話ストーリー&レビュー

第1話のストーリー

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二月・中学受験当日。試験会場の正門前には、日本一の合格実績を誇る「ルトワック」のカリスマ塾講師・黒木蔵人(柳楽優弥)が、雪の降る中傘もささずに立っていた。そこには、桜花ゼミナールで研修中の塾講師・佐倉麻衣(井上真央)をはじめとした塾講師たちが、受験生応援のために続々とやってくる。会場へ向かう受験生を見送っていると、そこに理科の公式を忘れてしまいパニックになっている桜花生が。しかし、算数担当の佐倉はその生徒の質問に答えてあげられない……。

 

すると焦る佐倉をよそに、隣にいた黒木が淡々と公式を告げる。

生徒は安心した様子で会場へ入り、黒木にお礼を言う佐倉だったが、「研修中の講師を応援に送り込んで受験生をパニックにさせるなんて、桜花のやることは理解できない」と、黒木は辛辣な言葉を残して去っていった─。

 

その2週間後。新学期を迎えた桜花ゼミナール吉祥寺校に、なんと黒木が新校長としてやってくる。入塾説明会に集まった親たちに、「中学受験は甘くない。覚悟のできない者は、この場を去れ」と受験の厳しさを突き付ける黒木。受験の残酷な現実に多くの親がショックを受ける中、なんと黒木は全員の第一志望合格を約束すると断言。その見事な演説によって、説明会の参加者全員を入塾希望者にしたのだった……。

 

一方、研修生だった佐倉も正式に桜花の塾講師となるが、黒木は桜花の講師たちに対しても容赦ない言動ばかり。そんな黒木の過激な言動に振り回されつつ、佐倉の塾講師としての日々が始まる。

第1話レビュー

この時期になると、「ドラゴン桜」や「下剋上受験」「初めて恋をした日に読む話」など、なにかしら受験モノのドラマがはじまる傾向にある。

今クールは現在も連載中の「二月の勝者―絶対合格の教室―」がスタートし、注目を集めている。

中学の進学塾を舞台にスーパー塾講師、黒木蔵人(柳楽優弥)が白熱するお受験戦争をバッサリ切っていく。

今春に放送されていた「ドラゴン桜」と、どうしても比べがちだが、第一話を見た印象はまったく別物と感じた。

もちろん、大学受験と中学受験の違いもある。

「ドラゴン桜」はどちらかというとシンデレラストーリーを楽しむドラマだったように思う。

また、劇中で黒木が「我々は教育者ではなく、サービス業だ」というセリフ。

ここも阿部寛が演じた桜木先生との違いをまざまざと感じた。

一方、「二月の勝者―絶対合格の教室―」に関しては、妙にリアルなのだ。

というのも、これは筆者が現役お受験ママだからだろう。

とにかく第1話からセリフが胸にささりまくり。

そのリアルさにやられた。

たとえば……

「合格に必要なのは 父親の『経済力』と母親の『狂気』です」という言葉。

「父親の経済力」にはそこまでしっくりこないものの「母親の狂気」には妙に納得。

次に「凡人こそ中学受験すべきだ」というセリフのときには、思わず我が子をじっと見つめてしまった。

スポーツや芸術、音楽などになんら興味もなく、光るものがない凡人の我が子にとっては救いとなる。

柳楽優弥が演じるシニカルな黒木蔵人にもしびれる。

真っ黒な前髪に、切れ長の目がゾクゾクする。

再現度の高さたるや!

対して、井上真央が演じる新任講師の佐倉麻衣は劣等感のかたまりといった感じだ。

個人的にお久しぶりな井上真央だが、相変わらず初々しさがありそして、かわいい。

今でも制服姿で「道明寺~」と叫んでみても違和感はない。

もともと中学の教諭だった佐倉。

ワケあって塾講師になったようで

「塾ならもっと子どもと距離が置けるものだと思っていて……」とつぶやくところに闇を感じる。

今後、佐倉がどんなふうに変化していくのかも楽しみだ。

黒木は「全員を合格させる」と豪語したが、はたして最終回に公約は守れるのだろうか。

名門中学受験塾のトップ講師で黒木の元部下、灰谷純(加藤シゲアキ)も第2話以降、どんなふうにからんでくるのだろうか。

来週も家族で真剣に観ようと思う。

※この記事は「二月の勝者-絶対合格の教室-」の各話を1つにまとめたものです。

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第2話ストーリー&レビュー

第2話のストーリー

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新学期が始まったばかりの桜花ゼミナール吉祥寺校。校長・黒木蔵人(柳楽優弥)の過激な言動に圧倒されながらも、新任塾講師として働き始めた佐倉麻衣(井上真央)だったが、担任を任されたRクラスの新学期のテストは散々な結果…。中でも、授業中いつもボーっと窓外を眺めている加藤匠(山城琉飛)の答案は白紙の0点だった。

 

休み時間に、Ωクラス担任・橘勇作(池田鉄洋)とAクラス担任・桂歌子(瀧内公美)の元には各クラスの生徒たちが質問に殺到する中、佐倉の元には一人も来ず…。どうにかRクラスのやる気を出させようと意気込む佐倉だったが、黒木から「Rクラスはお客さんですから、一生懸命にならないでください」と言われ言葉を失う。模試の答案と成績表を「顧客の評定リスト」と呼ぶ黒木は、「Rは不良債権だらけ」と厳しい発言をする。

 

その後、佐倉は匠の母・加藤涼香(堀内敬子)との面談で、「匠が中学受験に向いてないのでは」と相談を受ける。そんな匠にやる気を出して欲しい一心で、佐倉は授業後にマンツーマン指導を行い、匠の苦手部分の克服を試みる。しかし、なんとその翌日に匠は塾を休んでしまい、涼香からは「匠が塾を辞めたがっている」と聞かされる…。

 

マンツーマン指導の時に、匠がなぜいつも窓の外を見ているのかに気付いた佐倉。その理由を聞いた黒木は、匠の両親との面談に向けて、ある中学校の資料や匠のこれまでの成績を用意させるように講師たちに命じると、佐倉の自転車を借りてどこかへ行ってしまい…。

第2話のレビュー

10月16日にスタートした「二月の勝者 絶対合格の教室」。

初回の視聴率は平均世帯視聴率が9・2%(関東地区/ビデオリサーチ)だった。

2桁発進には届かなかったものの、リアルな中学受験を描いた作品の関心度は高そうだ。

第2話は井上真央が演じる新任塾講師、佐倉麻衣が1人の生徒の成績を上げたいと奮闘するというもの。

いつも窓の外をぼんやり見ている生徒、加藤匠(山城琉飛)。

母親の心配をよそになかなか受験モードにはならない様子だった。そんな加藤の様子を気に掛ける佐倉は、個人的に勉強を教えることに。

ある時、加藤が電車に興味があることに気付いた佐倉が電車について質問をすると、生き生きと鉄道について話しはじめた。意外な一面を見た佐倉はさらに加藤の成績を上げようと彼の不得意なところを研究する。

しかし、そんな佐倉の努力はむなしく、加藤の親から「息子が塾を辞めたがっている」と連絡が入る……。

子どもたちに戸惑いなからも懸命に向き合う佐倉を演じるのは井上真央。

芯がしっかりある女性の演技も上手だか、今回の佐倉麻衣のようなおどおどとした女性の演技は秀逸だ。

常に不安げで自身がない佐倉を完璧に演じている。

一方、自信満々で何を考えているかわからない黒木を演じるのは柳楽優弥。

この二人の対比が同ドラマをいっそう、面白くしている。

第2話も黒木のすぐれた洞察力が炸裂する。

加藤の成績不振の原因から、受験に対する考え方までも変えてしまうのだから驚きだ。

本人と両親に寄り添った黒木の解決策には思わずうなるものがある。

中学受験のリアルな現状に触れたドラマだというのに、観終わったあとに「水戸黄門」のように爽快感があるのも不思議だ。

ドラマのタイトルにあるように生徒全員が「絶対合格」となるのだろうか?

最終話まで目が離せない。

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第3話ストーリー&レビュー

第3話のストーリー

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ある日、桜花ゼミナール吉祥寺校に、講師の木村(今井隆文)が慌てた様子で出勤して来る。なんと、Ωクラスの前田花恋(田中絆菜)がルトワックへ入っていく姿を目撃したという…。桜花が誇る金の卵の転塾の危機に講師たちが焦る中、校長の黒木蔵人(柳楽優弥)は「放っておきましょう」の一言だけ。以前、自分が他の生徒に行ったマンツーマン指導を妬んでいた花恋の様子を思い出した佐倉麻衣(井上真央)は、自分のせいで花恋が転塾を考えたのではないかと責任を感じる。

 

一方、ルトワックを見学する花恋は、講師の灰谷純(加藤シゲアキ)から成績トップのSクラスへの編入を約束され、体験授業を申し込む。その後、桜花に来なくなってしまった花恋を心配する佐倉の元に、花恋の母・前田麗子(高岡早紀)が面談に訪れる。医師の麗子は忙しい日々を送りながらも塾の面談や弁当作りまでこなし、花恋の受験を支える完璧な母親。麗子によると、花恋は勉強ができるあまり、学校では教師や同級生たちとうまくいっていないという…。

 

転塾に関しては花恋の判断を尊重したいという麗子、そして、花恋のような競争心がある子はルトワックの方が向いているのかもと考える桂。そんな大人たちの考えをよそに、体験授業に参加した花恋はルトワックの授業スピードやハイレベルな生徒たちに圧倒され、夜遅くまで勉強するほど自分を追い込んでしまう。

 

そんなある日、偶然花恋を見かけた佐倉は、花恋の脚に付けられた傷痕に気付く。佐倉から花恋の様子を聞いた黒木は「そろそろなのかもしれない」と意味深な言葉を呟く。その夕方、疲れ切った様子で一人吉祥寺の街を歩く花恋に、怪しい人影が近付いていく…。

第3話のレビュー

桜花ゼミナールの金の卵、Ωクラスの前田花恋(田中絆菜)の転塾問題に揺れた第3話。

慌てる講師陣たちを横目に校長の黒木蔵人(柳楽優弥)は「ほおっておきましょう、何もしなくて結構です」と言うだけ。

新人の塾講師、佐倉麻衣(井上真央)は、「前田さんの転塾は私のせいかもしれない」と自分を責める。

なぜなら、佐倉は担当するRクラスの子に個別に勉強を教えていたところ花恋に「マンツーマンで勉強教えるなんてひいきだよ、絶対。こっちは質問の順番待ちしているのに」と責められたばかりだったからだ。

今回も子役の演技にひきこまれ、あっという間の1時間だった。

主演の柳楽優弥や井上真央も子役出身だが、最近の子役は大人顔負けの演技力で魅せてくれる。

第3話のメインを飾った子役の田中の演技には、目を見張るものがあり、プロ根性が画面からも伝わってきた。

母親役の高岡早紀とのやり取りも、本当の親子かと思うほど自然であった。

筆者も子どもを転塾させた経験があるため、今回のストーリーは興味深かった。

黒木の言葉一つひとつが胸に刺さった。

中学受験をするにあたって進学塾は必須ではないものの、その存在はかなり大きい。

進学塾を最大限に活用できれば合格率も上がるからだ。

このドラマは受験戦争のリアルさをしっかりと追求されており、受験生を抱える親にとって刺激的だ。

ドラマの内容に戻ろう。

桜花ゼミナールよりもレベルの高いルトワックに転塾しようとした花恋だが、レベルの高さとスピードの速さについていけず、自傷行為をするほどまでに。

その変化に気付いた佐倉は黒木に報告をした。

講師たちには「ほうっておきましょう」と話した黒木だったが、花恋の心をしっかりと理解し、寄り添った。

自分の居場所はレベルの高いルトワックではなく、桜花ゼミナールだと気付いた花恋。

「花恋の席、まだ空けて待ってるよ」と優しく声をかけた黒木。

結局、花恋は桜花ゼミナールに笑顔で戻ってきた。

今回も黒木によって事なきを得た桜花ゼミナール。

こんな校長がいる塾なら「うちの子も入れたい」と思った視聴者も多いのではないだろうか。

かくいう、私もその一人。

来週もしっかり同ドラマで学びたいと思う。

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第4話ストーリー&レビュー

第4話のストーリー

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ールデンウイークの特別講習を控えた桜花ゼミナール吉祥寺校。6年生全員の申し込みがノルマだと言う校長・黒木蔵人(柳楽優弥)だったが、佐倉麻衣(井上真央)が担任のRクラスは申し込みをしていない生徒がまだ数名いる状況…。成績が低迷している生徒がいるRクラスは特にこの特別講習が不可欠だと、佐倉は黒木から圧をかけられる。

 

そんな中、Rクラスの武田勇人(守永伊吹)は、毎年恒例の家族旅行の予定にすっかり浮かれ、特別講習に参加する気は全くない様子……。

佐倉は勇人の母・香織(星野真里)に電話をかけ、講習の申し込みをお願いする。勇人の受験勉強を応援している香織は、夫・正人(塚本高史)に特別講習の相談をするが、スマホゲームに夢中な正人はろくに香織の話を聞こうとしない。

 

正人は塾から帰ってきた勇人と旅行やスマホゲームの話で盛り上がり、香織は最後まで相手にされないまま話が終わってしまう…。

特別講習の申し込みが、残すところ勇人のみとなるRクラス。そんな中、塾には香織から「夫との意見が合わず、講習は受けさせない」と連絡が来る。

 

両親を面談に呼んで説得しろという黒木に対し、佐倉は費用がかかる特別講習の申し込みには家庭の事情が絡んでくるんじゃないかと反論。

すると黒木は、香織との面談をAクラス担任の桂歌子(瀧内公美)に任せる。「武田夫妻の地雷を踏みつけて、爆発させる」という黒木の指令に、桂は何やら目を輝かせ始め…。

第4話のレビュー

4月13日、中学入試まで294日—。

まもなくはじまるゴールデンウイークの特別講習を前に、桜花ゼミナールの新任講師、佐倉麻衣(井上真央)はうかない表情だった。

なぜなら校長の黒木(柳楽優弥)から、「担当する生徒全員が特別講習に申し込みすることはノルマだ」と言われたからだ。

なかなか成績が上がらない上に申し込みをしていない武田勇人(守永伊吹)が気になる佐倉は、母親・香織(星野真里)に連絡をしてみることに。

香織もまた息子の中学受験に頭を抱えていた。

第4話は勇人の両親役、塚本高史と星野のやり取りが非常にリアルで面白かった。

携帯ゲームに夢中で万単位の課金をするも、息子の塾代はケチる父親・正人。

残業を増やしてでも息子の受講代を捻出しようと必死な母親・香織。

まさに黒木の名言、合格のために必要なのは、父親の「経済力」そして母親の「狂気」を物語っていたストーリーだった。

生徒の偏差値の上げ方に苦労する佐倉に、偏差値を一気に上げる方法として「最初から半分、盛大にドブに捨てさせる」と提案した黒木。斬新にも最初から試験は半分しか受けなくていいという。

しかし、佐倉は「そんな方法は子ども達を傷つけるだけ」と反発。

それでも黒木は自分のやり方で生徒たちに「半分の試験」を受けさせることに。

すると、嘘のように全員の偏差値が10点以上も上がるという結果をたたき出した。

黒木は生徒たちの「焦り」を取り除くことで、自信と得点欲を実感させたのだった。

「どうせなら私たちの子どもに課金してよ!」と香織に怒鳴られた正人は、ようやく目が覚めたようで自ら申込用紙を持って桜花ゼミナールへやってきた。

そこで黒木に「中学受験は課金ゲームかもしれませんね」と諭されると、これまでに受験に対して消極的だった正人の表情にも変化が見られた。

少々脱線するが、同ドラマの最初と最後にちょくちょく登場する桜花ゼミナールの社長、白柳を演じる岸部一徳。

現在放送中の「ドクターX」の晶役と同様、お金の話ばかりしているので同一人物なのではないかと放送を見ながらクスっとしてしまう。

第5話以降は名門塾ルトワックのエリート塾講師、灰谷(加藤シゲアキ)との対立が過激化しそうな予感……。

毎週飛び出す黒木の名言と共に、この二人の対決にも注目していきたい。

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第5話ストーリー&レビュー

第5話のストーリー

夏を迎えた桜花ゼミナール吉祥寺校では、中学受験の天王山とよばれる夏期講習が始まる。「夏は学力を上げる最後のチャンス。これを逃したらもう二度と挽回できる機会がないと思ってください」という校長・黒木蔵人(柳楽優弥)からの激励。そんな中、桂歌子(瀧内公美)は佐倉麻衣(井上真央)に、暑さや緊張から子供たちに起きるトラブルの対処法を手ほどきする。

 

一方、夏期講習中にΩクラスの島津順(羽村仁成)とAクラスの上杉海斗(伊藤駿太)の取っ組み合いの喧嘩が発生。自習室で勉強していた海斗に対し、暴言を吐いた順。その言葉にカッとなった海斗が我慢できずに手を出してしまったという。その後も反省の様子のない順を咎める佐倉だったが、黒木はそれを制し、「明日からはΩ専用の自習室を用意します」と、順を優遇するかのような対応…。

 

そんな順の両親は教育熱心で、特に父・弘(金子貴俊)は日頃から桜花のカリキュラムを否定し、自己流の勉強方法を順に押し付けている。ある日、順に実際の入試問題を解かせた弘は、半分もできていない結果に激昂。いつものように母・優子(遠藤久美子)に怒りを向ける様子を見て、順はすっかり怯えてしまう。

 

その翌日、順の弁当を届けに桜花を訪れた優子。しかし、朝に家を出たはずの順は塾には来ておらず、その後の行方が分からないという。すぐさま順を捜しに行こうとする佐倉だったが、黒木によると既に順を捜しに出た人物がいるという…。

第5話のレビュー

6月15日

中学入試まで231日—
偏差値57以上はΩクラス、偏差値49~56はAクラス、偏差値48以下はRクラスと3クラス体制を取っている桜花ゼミナール。

5月の連休と夏休みの間の6月に「成績順クラス分け発表」をおこなった。

生徒たちはこのクラス分けに一喜一憂。

塾講師、佐倉麻衣(井上真央)はその様子を不安そうに見つめていた。

夏期講習が始まると自習室も開放され、ほぼ毎日塾に通う生徒が多くなっていった。

そんな中、事件がおこった。

Ωクラスの島津順(羽村仁成)がAクラスの上杉海斗(伊藤駿太)に「偏差値60以下の学校なんて学校じゃねぇよ。そんなとこ目指しているなんてマジゴミだし」と暴言を吐いた。それにカッとなった海斗は、順を掴んで取っ組み合いのけんかに発展してしまった。

校長の黒木蔵人(柳楽優弥)と佐倉は別室に二人を呼び出し、話しを聞くことに。

しかし、明らかに態度の悪い順には注意をせずに、海斗にだけ「今後一切、島津さんとはもめごとを起こさないでください」と釘を刺した。これに反発した佐倉にも黒木は「悪いのがどちらかを裁くのは塾の仕事ではありません。塾では道徳という科目は教えていません」とバッサリ。

さらに、「上杉海斗はあなたが言うほど弱い人間ではありません」と意味深な言葉を残して立ち去った。

一方、自宅では父親、弘の言葉の暴力に怯えている順の姿があった。

この父親がまた強烈キャラで順の母親、優子にも圧をかけ、息子の成績不振は母親の責任だと暴れまくる。いわゆる自己中心的なモラハラ夫の典型であった。

今回、この父親を演じたのは金子貴俊。

映画『ウォーターボーイズ』での少し気弱な少年役や、同局の人気番組での“オーシャンズ金子”のイメージがチラつくけれど、今回は観ていて腹が立つほどの父親役を熱演していた。

また、夫のモラハラに怯え、すでに病みかけているであろう母親役は遠藤久美子が好演。

後半で黒木がこの家族にどんなふうに成敗するのか、筆者は楽しみであった。

次の日、塾に順の姿がないことに気付いた母親と先生陣。慌てる大人を目にした海斗は、順の居場所にあてがあったために塾を飛び出した。順を見つけた海斗は、そっと隣に座って語り合うことに。お互いの悩みを話し合ううちに打ち解けていった。そして順は「黒木先生がお前はいつか俺のライバルになるって言ってた」と告白。2人のやる気に満ちた表情が印象的だった。

桜花ゼミナールにものすごい剣幕でやってきた順の父親。教室に入るなり「お前の監督不行き届きだろ」と母親に殴りかかろうとしていた。

しかし、そこは黒木や佐倉の目があるためか、殴りはせず、矛先を順に向けた。

そして順に「いったい何をしていたんだ!」と暴言を吐き続ける。素直に「友だちと話ししていた」と言う順。廊下に海斗の姿があるにも関わらず父親は「バカの相手をしている場合ではないだろう」とさらになじった。

この言葉に強く反応した順は「僕の友達をバカって言うな」と父親に反発。

この姿には視聴者も反応。

「順君、かっこいい!頑張れ!」

「順が父親に反発するシーン、胸が熱くなった」

教室を出たところで海斗の姿を見つけた順は「待ってるからな、Ωで」と伝え、一家は帰っていった。

パワハラ父親に黒木がどんな言葉で論破するのかと思いきや、あっさり終了。

これには拍子抜けではあったが「塾講師に、他人の家庭の中に踏み込む権限はありません」とまたもやバッサリの黒木だった。

第5話はこれまでの黒木節が観れず、少し残念であった。

しかし、黒木は自分が何かを言ったところで変わりようのない父親と判断したのかもしれない。

それよりも、順にとって塾という居場所を失ってはならないと判断し、「見届ける」という形で終わらせたのかと推測する。

今回も奥の深いストーリー展開にさまざまなことを考えさせられた。

夏期講習はまだ始まったばかり。

本番である2月まではまだまだ波乱が続きそう。

ルトワックのエリート塾講師、灰谷(加藤シゲアキ)の動きも気になる。

彼はなぜ執拗に黒木のことを追っているのだろうか? 

波乱の後半戦も家族で楽しみたいと思う。

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第6話ストーリー&レビュー

第6話のストーリー

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第6話のレビュー

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第7話ストーリー&レビュー

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第7話のレビュー

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第8話ストーリー&レビュー

第8話のストーリー

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第8話のレビュー

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(文:シネマズ編集部)

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「二月の勝者-絶対合格の教室-」作品情報

キャスト

黒木蔵人

柳楽優弥

佐倉麻衣

井上真央

灰谷純

加藤シゲアキ

橘勇作

池田鉄洋

桂歌子

瀧内公美

木村大志

今井隆文

大森新平

加治将樹

大森紗良

住田萌乃

白柳徳道

岸部一徳

スタッフ

原作

高瀬志帆

(「二月の勝者-絶対合格の教室-」)

(小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中)

脚本

成瀬活雄

音楽

小西康陽

演出

鈴木勇馬ほか

プロデューサー

次屋 尚

大塚英治(ケイファクトリー)

企画プロデューサー

高 明希

チーフプロデューサー

三上絵里子

制作協力

ケイファクトリー

製作著作

日本テレビ

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