国立大学協会は12日、2025年以降の大学入学共通テストで出題される「情報」を国立大の志願者に原則として受験させる決定を持ち越した。大学入試センターの浪人生への対応が未定なためだが、永田恭介会長(筑波大学長)は「大学間の差をつくらないように実施すべきだ」として、来年1月にも国立大が原則、情報を課すことを決定する見通しを示した。
情報が追加されれば、国立大が受験生に原則、課してきた「5教科7科目」が、現在の中3生から「6教科8科目」に増える。来年1月の総会で決定し、22年度の早い時期に各国立大が対応を決める。
入試科目「情報」では、22年度から高校で必履修科目となりプログラミングなどを学ぶ「情報I」から出題される。現在の高1生までは「社会と情報」「情報の科学」のいずれかを選ぶが、8割が選ぶ「社会と情報」ではプログラミングは学ばない。
現高1生以上は、情報Iを学ばないため、大学入試センターは、25年1月の共通テストに限り、経過措置として浪人生向けの問題を作成する。しかし、国大協は、現役生と浪人生の成績に差が出た際の得点調整などの対応が未定なことから決定を見送った。
全国高校長協会は先月、受験生への影響が大きいとして、25年の共通テストに限り、国立大一律に情報を課さないよう国大協に要請していた。
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