付属校の「内部進学力」 | 早慶上理・ MARCH・関関同立 | 特集 | 週刊東洋経済プラス – 週刊東洋経済プラス

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2021年10月30日号

一般選抜での大学入学者が少なくなり、付属校進学者が増加している。

大学は付属・系属校からの内部進学を強化している(撮影:梅谷秀司)

中学入試、高校入試で大学付属校人気が続いている。人気が高くなってきたのは、2014年暮れに中央教育審議会がまとめた高大接続改革の答申がきっかけだ。これは20年度からの大学入試改革実施を答申したものだ。

それまでリーマンショックや東日本大震災による経済的な冷え込みで、中学入試の志願者は減っていた。しかし、その改革の発表以降、増加に転じる。激変時の私学の底力に期待するところが大きかったようだ。これはコロナ禍での今年の入試で志願者が増えていることにもつながる。そして大学入試改革の先行きが不透明ということもあり、大学入試を受けずに併設大学への進学が可能な付属校の人気が高まり続けている。

これは高校入試でも同じだ。もともと高校入試での大学付属校人気は高かった。それがさらに上がっている。進学校が次々と高校募集をやめ、完全中高一貫校となるところが増えていることもある。東京では今年も本郷、来年は豊島岡女子学園が高校募集を停止する。さらに、来年の高校1年生から新しい学習指導要領が実施される。今までにない新科目を学び、大学入試も新課程初年度に当たる。どのような入試になるかわからないこともあり、付属校への志願者がさらに増えている。

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