定期テスト返却後に差がつく!成績UP術|ベネッセ教育情報サイト – Benesse 教育情報サイト

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学校の成績アップのために定期テスト対策を行うお子さまは多く見られますが、テスト後の復習はおろそかになりがちです。しかし、テストの復習をしっかり行うことで、効率よく成績アップにつなげられます。定期テスト後の復習がなぜ大切なのか、どのようなやり方をすればいいのかを解説します。

定期テストが終わればテスト勉強も終わり?!

中学2年生は学校の授業以外にも部活や塾、習い事などで何かと忙しい学年。やるべきことが多く、「定期テストが終わればテスト勉強も終わり」と考えているお子さまは多く見られます。

しかし、忙しい中で効率よく学習を進めるには、テスト後の復習こそ大切です。効率のよい学習は、勉強の中でつまずいている部分の集中強化が基本。「どこでつまずいているのか」は定期テストで間違えたところを分析することで確認できます。

定期テストで得点できないパターン

多くの場合、定期テストで正解にならなかった理由は

  • ・理解できていない、知識や解き方を習得していない
  • ・一応理解はしていても、上手に答案を書けていない
  • ・本来なら正解できたケアレスミス

という3パターン。

どのようなパターンで得点できなかったのか、どこが苦手なのかをテスト直後に確認して復習しておくことで、「忘れてしまってから復習する」よりも短時間で苦手克服につなげられます。

テスト後の復習が高校受験に役立つ3つのポイント

定期テストの復習は効率的な苦手克服だけでなく、学習習慣とやる気の維持や高校入試対策においてもメリットがあります。

【ポイント1】学習習慣がつき、やる気の維持にもつながる

定期テストの返却後に復習を行うことは、毎日の学習習慣をつけたり、やる気を維持したりすることにもつながります。

定期テスト前に計画的な勉強ができるのは、テストでよい点をとるという目標があるから。テストが終わるとその目標が失われ、「何を勉強すればよいかわからない」状態に陥りやすくなります。

テスト後に「間違えた問題の考え方・解き方を理解して自分で解けるようになる」という目標ができれば、目標達成に向けて勉強する動機づけになるでしょう。実際に正解を出せるようになることで達成感が得られ、自信にもなります。

こうした学習習慣とやる気の維持は、受験勉強に耐える素地をつくってくれます。

【ポイント2】高校入試対策の準備になる

定期テストの復習は高校入試対策にも効果的です。

中3から本格的に始まる受験勉強では、最初に苦手分野の分析と克服を行うのが基本の進め方。当然、苦手分野が多いほど受験勉強の序盤で多くの対策時間が必要です。

もし中2の段階から定期テストの復習で苦手分野を1つずつ克服しておけば、中3での苦手克服にかける時間を減らして標準問題や応用問題、過去問などに取り組む時間を確保しやすくなるでしょう。

また、定期テストには、高校入試に出やすい問題やそうした問題を解くための知識や技術を使う基本問題が多く見られます。そのため、定期テストの問題をしっかり解けるかどうかが、過去問に挑戦する基礎ができているかどうかの1つの目安になるのです。

これらのメリットを考えれば、定期テストは高校入試対策のための“宝箱”といえるでしょう。

【ポイント3】内申点アップにつながる

高校入試の合否判定で参考にされる内申書(調査書)には各教科の評定が記載されます。これは、中学校での授業や提出物、定期テストの点数などをもとにした評価の合計です。

中2のうちに苦手分野を克服できれば、中3で学習する内容をより理解しやすくなるとともに、中3夏以降の先取り学習もスムーズに始められます。


余裕を持って勉強することで、学校の定期テスト対策と受験勉強の両立もしやすくなるでしょう。 

なお、内申書に何年生の成績から記入されるのかなどは、都道府県ごとに異なります。お住まいの都道府県の公立高校の入試要項は各教育委員会のWebサイトでチェックしておきましょう。以下の<高校入試情報サイト>にも掲載されています。

<高校入試情報サイト>入試情報

上手なテスト復習のやり方

定期テスト返却後の復習は、以下の順にやると効率よく進められます。ポイントは、いきなり問題を解き直すのではなく、間違えた理由を押さえて考え方・解き方を確認することです。

【1】間違えた問題とその理由をチェック

定期テストの答案が返却されたら、間違えた問題とその分野、なぜ間違えたのかを確認しましょう。間違えた理由については先述した3パターン(知識不足・答案の書き方・ケアレスミス)をもとに分析します。

漢字や英単語・熟語のつづり、公式、年号や地名といった知識問題に抜けもれがある場合は覚え直しが必要。長文読解や記述問題でのミスなど、知識はあっても正解に結びつかなかった場合は、正解にたどり着く考え方や書き方を押さえる必要があります。

ケアレスミスで減点されているなら、今後同じミスをしないよう解き直しで練習しましょう。

【2】教科書・問題集・ノートで考え方・解き方を復習

間違えた問題と理由をチェックできたら、教科書・問題集・学校のノートなどを使って、知識や解き方を復習します。

テスト問題は、学校の教科書や問題集に載っている問題から出されることも多いもの。同じ問題や類題が見つかったら、その解説をじっくり読んで理解しましょう。

テスト返却時に、授業で問題の解説が行われるなら、しっかりノートを取り、復習に役立ててください。

【3】解き直し・答え合わせ

まず間違えた問題を解き直していきます。解き直しをしたら答え合わせも丁寧に行います。

まずは間違えた問題を1問ずつ解き直していくと、一気に解き直すよりも勉強の負担を減らせます。解き直しをしたら答え合わせも丁寧に行い、再度間違えた部分をチェックしてください。

難しい問題などは一度の復習で正解にたどり着くのは大変かもしれません。それでも、復習と解き直し・答え合わせを何度か繰り返すことで、解ける部分が増えていきます。

「2回目はここができた」「3回目はここもできた」など、少しずつ正解が増えていくプロセスを大切にしながら取り組んでみてください。

【4】テスト全体を解いて最終チェック

テストで間違えた問題に正解できるようになったら、いよいよ復習の仕上げです。

仕上げでは、本番の定期テスト同様に時間を計りながら全体を解き直しましょう。テストの復習で学び直した成果が点数に出てくるはずです。

このテスト全体の解き直しでは、お子さまが嫌がらないようであれば保護者のかたも採点者として協力してあげてもよいでしょう。採点してあげる場合は、保護者のかたも問題用紙と解答をコピーして目を通しておくと丸付けを進めやすくなります。

点数を出したら、復習前の点数や理解度と比べるなどして、お子さまのがんばりをほめてあげてください。

【5】余裕があるなら類題で実力アップ

さらに実力アップを図るなら、テストで間違えた問題の類題を教科書や問題集、参考書などで探してチャレンジしてみましょう。

「同じパターンで少し違う問題」に多く触れることで、知識や考え方をより定着させ、解ける問題のバリエーションを無理なく増やすことにもつながります。

まとめ & 実践 TIPS

定期テストは、テスト前の対策からテスト後の復習までがセットです。高校入試でも出題されやすい問題が集まった定期テストは、受験に向けた苦手克服を効率よく行える良問が詰まった“宝箱”です。

定期テスト後に「勉強することがない」といった様子がお子さまに見られるなら、テストの解き直しをとおして苦手克服ができること、中2の学習内容を中2のうちに定着させれば中3からの受験勉強に余裕ができることなどを伝えてあげるとよいでしょう。

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