はじめまして。鴫谷彩子(しぎたにあやこ)と申します。私は3歳から柔道を始め、大学で全国3位になった後は実業団で選手として活動していました。27歳のときに選手を引退。実家のお寺で手伝いをしながら得度し浄土宗の修行に入り、30歳のとき満行しました。その後はスポーツトレーナーをしつつ、京都市左京区で整体院「光月」を運営しています。
京都在住の鴫谷彩子です。柔道家、僧侶、治療家としての想いを込めて開発した
『ととのえソックス』の物語を聞いてください。
※『ととのえソックス』の商品概要および購入方法はHP・オンラインショップのページをご覧ください。
このたび開発したテーピング効果のある機能性5本指ソックス『ととのえソックス』には、私自身の挫折と怪我と再生の物語が詰まっています。少し長くなりますが、読んでいただけると幸いです。
私の母は、祖父が開いた京都の道場の娘です。岡山県倉敷市のお寺に嫁ぎ柔道を続け、兄と私を産んだあと全国3位入賞しました。私が生まれた年に初めて女子の全国大会が出来たそうです。その影響で兄も私も柔道を始めたのです。8年前に住職だった父が亡くなり、実家のお寺は兄が継いでいます。
私は中学校2、3年生のときには52キロ級で全国3位となり、高校時代はベスト8、そして柔道の名門校である天理大学に進学して全国3位になりました。スポーツに怪我はつきものです。中高大学時代には腰、肩部などの大きな怪我も経験しました。
「日本一になりたい、このままでは終われない」という想いで、大学卒業後は小松製作所(コマツ)の女子柔道部へ入ったのです。
<幼少期の柔道大会>
子どもの頃の私。男の子を投げるのが最高。負けず嫌いでした。
コマツは実業団の中でもトップチームです。10人強の部員のほとんどは全日本チャンピオンの経験者で、部としても世界大会での活躍を求めていました。私の成績では中途半端です。がんばったら結果を残せるほど甘い世界ではないので、精神的にも肉体的にもきつい日々でした。
トップレベルの選手たちとの激しい練習を続け、足の先から頭まで常に怪我だらけ。足首の捻挫などは数え切れないほど経験しました。
怪我の応急処置はRICEと呼ばれる、「安静」「冷却」「圧迫」「挙上」の大きく4つ。テーピングにはそのうちの「圧迫」、固定や予防の効果があり、筋肉や靭帯の代わりをしてくれます。
選手は基本的に自分でテーピングを施します。体の動きを実体験で理解している私たちが、怪我をしたことがないお医者さんより上達するのは当然です。ただし、どんなに上手にテーピングをしても1時間も動けば緩んできてしまいます。
選手時代にはマイナスにしか思えなかったこの経験を、履くだけで指先に力が入りテーピング効果も得られる『ととのえソックス』に活かしました。
<実業団時代>
小松製作所の女子柔道部時代。トップレベルの選手との激しい練習でまさに怪我だらけでした。
コマツでは、トップトレーナーである
有間義和さんとの出会いがありました。
アメリカの大学で専門的に学んだ後、様々なプロスポーツ選手のトレーニングを手がけられている方で、私も体幹の重要性など体の使い方を徹底的に教えていただきました。
引退した今でも師と仰いでいます。
私は入部3年間で思うような結果を出せなかったため、事実上の戦力外通告を受けました。
その後、地元の岡山県で国体の強化選手となりましたが、結果は団体戦で5位。
個人として日本一になることなく選手としての引退を決めました。
選手を引退した後、胸にぽっかりと穴が開いたような気持ちになりました。日本代表になることを夢見てひたすら練習してきたのに、今後は何を目標にして生きればいいのでしょうか。自分を見つめ直したいという気持ちもあり、お坊さんになるための修行に入りました。
浄土宗には「教師養成道場」があり、京都や鎌倉の寺院で学ばなければ僧籍を得ることはできません。私は実家の寺務や習い事もしながら3年またぎで修行させていただきました。最後は京都の知恩院で髪を剃り上げやっと一人前の僧侶、光月となったのです。
30歳のときに浄土宗の僧籍を得て、僧侶としても活動しています。
大学では教員の免許も取っていたので、髪が少し伸びてから京都の私立高校で保健体育の講師を務め、空き時間を活かし身体についての勉強もすすめました。
5年ほど教壇に立ちましたが、次第に
「一度にたくさんの生徒をみるのではなく、一人ひとりとじっくりと向き合いたい」と
いう気持ちが募ったのです。そして、スポーツトレーナーと整体師の道がようやく見えてきました。
教員を辞め弟子入りし気功術も含めた整体を学ばせてもらったのが、岡山県の児島にある東洋療法研究所です。私自身、選手時代に全国の治療院や病院でお世話になった経験があり、そのなかで抜群に効果があったのが東洋療法研究所でした。
経験を積んで自分の整体院を開いたのは2014年のことです。
整体師には、国家資格はありません。でも、私には柔道家としてまさに全身を怪我し続けて治し、リハビリ・トレーニングして乗り越えた経験があります。かけがえのない「財産」だと自分では思っています。僧侶としては、人と社会の役に立つことが使命です。だから、今度は私が身体と心のサポートをしたいと考えています。
2014年、京都市左京区で整体院「光月」を開院しました。気功整体で根本的な改善をめざす施療を行っています。光線治療や吸玉なども取り入れています。
患者さんに接していて思うことがあります。
私が治したとしても、それぞれの姿勢や動き方の癖によって元の状態に戻ってしまいがちなことです。それではもったいないので、患者さんがある程度は「自分でケアできる方法がないか」と分野にとらわれず学び考え続けていました。
足は体の土台です。足が一度傾くだけで、建物に相当する上半身や下半身は大きく揺らいでしまいます。また、足には色々なツボがあり足と指先を治すことで体全体のバランスやめぐりが良くなると考えました。
履くだけでテーピングと整体の効果が得られる靴下。
それが『ととのえソックス』です。着圧だけでなく、親指側に横向きに付いているかかと部分をねじりながら履くことで、常に足に回転の力がかかり続ける構造になっています。
履くだけで、親指に力が入って体幹が整い、足全体はしっかりサポートされることがわかるはずです。
この独自の形状は、2021年夏 特許庁に意匠登録することが出来ました。
<ととのえソックスのイラスト>
履くだけでテーピング効果が得られる唯一無二の靴下です。身体の歪みやトラブルの緩和の他、体幹に力が入るためスポーツ能力の向上効果も期待できます。
普通の靴下はつま先とかかと部分が水平についています。しかし、『ととのえソックス』は五本指の部分から90度に曲げてかかとをつけてあるのが特徴です。
このような立体的なニット製品を効率良く生産するには「ホールガーメント」という最新の横編機が必要で、私は全国の靴下工場にメールを送って生産してくれるところを探しました。
快く引き受けていただいたのが愛知県西尾市にある石川メリヤス有限会社様です。
三代目社長の大宮裕美さんによれば、ニット製品の生産には丸編みと横編みの2つの方法があります。つま先が丸い靴下の生産には丸編み機のほうが効率的ですが、五本指靴下は横編み機のほうが向いているそうです。作業用手袋の生産が祖業である石川メリヤスさんは以前から五本指靴下をたくさん作っていて、ホールガーメント横編機を使う専門家集団だとわかりました。
見ず知らずの個人である私の依頼を引き受けたくれたのはなぜでしょうか。
<愛知県西尾市の石川メリヤスさん>
「弊社が新しい仕事をお引き受けする基準は、会社の歴史や大きさではありません。お互いにメリットがあることです。他のニット工場のほうが効率良く安価に生産できる場合はその旨をお伝えしてご紹介することもあります。その代わり、弊社が『うちがやるべき』と判断した場合は、できるだけ良い商品を一緒に作り、長くお付き合いしたいと思っています。大変な試作だけを弊社にやらせて、売れて大量生産の見込みが立ったら海外の工場に出してしまうような会社とはなるべく取引したくありません」
お客さんを含めた「三方良し」の精神で、長くお付き合いしたい気持ちは私も同じです。石川メリヤスさんのおかげで試作を重ね想像以上の機能を備えた靴下が完成しました。
選手としての夢はかないませんでしたが『ととのえソックス』で日本を元気に!という新たな夢ができました。
尊敬する和尚さんに「全其長」‥その長所を全うする。という言葉を教えていただきました。『ととのえソックス』は、着用した方にそんな役割を果たしてくれると思います。柔道家として、僧侶として、そして治療家として、大切な人たちに自信を持ってお勧めできます。
<石川メリヤスさんでの現場>
ととのえソックスを生産中のホールガーメント横編機。左は石川メリヤスの工場長である磯村圭祐さんです。
※ととのえソックスの商品概要および購入方法は、HPまたは、BASE「光月 ととのえソックス」をご覧ください。
Facebook、Instagramでも、
「#ととのえソックス」で開発に至った経緯や履き方、ご感想などを発信しています。
【光月】
所在地:京都市左京区下鴨松ノ木町10-5
代表者:鴫谷彩子
設立:2014年
URL:https://kogetsu.wixsite.com/kogetsu
BASE:https://thebase.in/to_app?s=shop&shop_id=kogetsu2-official-ec&follow=true
問い合わせ:kogetsu2@gmail.com
データ提供 PR TIMES
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