教員の働き方改革が課題となる中、県内の中学校や高校で運動部の顧問を務める教員の半数余りが部活動を負担に感じていることが県教育委員会の調査でわかりました。
大分県教育委員会は、教員の長時間勤務の一因とされる部活動の実態を把握するため、県内の中学校と高校から51校を抽出し、去年の2月から6月にかけて運動部の顧問を務める教員と生徒、それに保護者を対象にアンケート調査を行いました。
このうち、部活動を負担に感じるかを尋ねた項目で「大変負担だ」と「どちらかであれば負担だ」と答えた教員を合わせた割合は中学校で59%、高校で51%で、半数余りの教員が部活動の指導を負担に感じていることがわかりました。
一方、部活動が「大変充実している」と「どちらかといえば充実している」と答えた部員を合わせた割合は中学生で78.9%、高校生で81.7%でした。
部活動をめぐって、文部科学省は再来年度から休日の指導を段階的に地域に移行する方針を示していて、県内でも検討が始まっています。
県教育委員会体育保健課は「持続可能な部活動にするため、市町村とともに地域への移行に向けた検討を進めていきたい」としています。
休日の部活動の指導を地域に移行する取り組みや検討は、すでに各地で始まっています。
鹿児島県や徳島県などでは、民間のスポーツ団体と調整したうえでモデル校に外部の人材を派遣する形をとっています。
地域によっては、教員1人当たり1か月で15時間ほどの勤務時間の削減につながると見込む一方で、外部の人材を確保できなかったためモデル校の顧問の教員が休日も指導するケースも出ています。
大分県内でもスポーツクラブなどが指導を担うことを想定して、今後、市町村ごとに検討委員会を立ち上げ、移行のスケジュールなどを検討することにしています。
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