小中学校の部活動 対応に苦慮 – 新潟日報

小中学校の部活動-対応に苦慮-–-新潟日報 基本問題

休止は自治体判断 中止の大会も


部活の休止を前に集中して練習に励んだ新潟工業高校のラグビー部=31日、新潟市西区

部活の休止を前に集中して練習に励んだ新潟工業高校のラグビー部=31日、新潟市西区

 新型コロナウイルスの感染拡大で、新潟県が県立高校の部活動を休止する方針を示したことを受け、小中学校の部活動などにも休止の動きが広がっている。一部競技で大会の中止が決まるなど関係者は31日、対応に追われた。

 県教育委員会は30日、県立学校に対し、9月3~16日の部活動の休止を要請。小中学校の部活動については、各自治体が判断するとしていた。

 長岡市や柏崎市、佐渡市など複数の自治体は、県立高校と同様、16日までの小中学校の部活動休止を決定。スポーツ少年団にも同様の対応を要請するという。

 一方、魚沼市は市内での活動に限って認める方針で「市内の感染状況を踏まえ、全ての活動を停止する状況ではない」とした。新潟市など「対応を検討中」の自治体もあった。

 多くの小学生が所属するスポーツ少年団にも影響は及ぶ。長岡市のサッカーチーム「セルピエンテ長岡FC」は、16日まで練習を取りやめる。代表の谷畑哲也さん(55)は「休止はやむを得ない。プレーの参考になりそうな動画を共有して自主練習を呼び掛ける」と話す。

 中学生の各地区大会は、中止が決定した競技が出始めた。柏崎市の中学校で陸上部顧問を務める男性(39)は、市内大会の中止を受けて「頑張ってきた子どもたちのことを考えると心が痛む」と残念がった。

 上越地方の各市が合同で開催予定だった2日の水泳競技、10日の陸上競技、22日の駅伝競走も中止に。上越市中体連事務局は「記録会を設けるなどし、努力の成果を発揮する機会をつくりたい」とした。

 感染拡大は小学生のスポーツ大会にも影を落とす。上越市学童野球連盟は、学童野球大会を中止にしたが、小学生最後となる6年生の大会は延期にして状況を見守る。小日向俊郎会長(71)は「11月初旬までには開催したい。一日も早い感染状況の沈静を祈るしかない」と語った。

◆私立中高にも休止要請

 県は31日までに、県内の全私立中学校・高校の設置者に対し、県立学校と同様に9月3~16日は部活動を休止するよう要請した。

◆高校生「これ以上広がらないで」

 部活の休止が決まった高校生からは「目標を見失わないようにしたい」と、休止期間明けの大会実施を願い、トレーニングに励む姿が見られた。

 「花園」の出場権を懸けた県大会初戦を、10月中旬に迎える新潟工業高(新潟市西区)のラグビー部。主将の清水太陽さん(18)は「チームスポーツだから休止は厳しいが、落ち込んでも仕方ない。衰えないようにしっかりトレーニングしたい」と前を向きつつ、「大会そのものが中止にならないよう、これ以上感染が広がってほしくない」と切実な思いを明かした。

 高校の各大会にも影響が出ている。4日に開幕予定だったサッカーの全国高校選手権県大会が延期になった。開幕日は10月中旬とする方向で検討する。

 ほかの冬の高校スポーツの全国大会県予選では、バスケットボールの県予選1次ラウンド、バレーボールの地区予選が県の通知の前に延期を決定していた。共に9月4、5の両日に実施する予定だった。

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