石下紫峰、結城一高 外国籍生徒支援を強化 習熟度別学習を展開 2022年度から 茨城(茨城新聞クロスアイ) – Yahoo!ニュース

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外国籍や日本語に不慣れな生徒が多く在籍する石下紫峰(茨城県常総市)、結城一(結城市)の両県立高校は2022年度から、当該生徒の支援体制を強化する。言語能力に応じた習熟度別学習や支援コーディネーターの導入とともに、入試の外国人特例枠を40人に拡大し、国際化が進む地域にふさわしい学校を目指す。県教委高校教育課は「誰もが個々の能力を発揮できる教育体制を築き、地域社会の担い手を育てたい」と先を見据える。

外国籍の生徒は全学年の定員比で、石下紫峰が12.1%の58人、結城一は10.7%の47人。いずれも人数が増加傾向で、1割を超える。外国籍の中学生は5月1日現在、常総市に114人、結城市に52人居住し、常総市では10年間でほぼ倍増した。

これらの状況から、両校に進学を希望する外国籍などの生徒は今後も多いとみられ、「ルビを振った教材の準備など両校が独自に行ってきた支援を一層強化する」(同課)。

特に、言語能力に応じた習熟度別学習を国語、数学、英語の3科目を中心に実施。日本語の習得だけでなく、数学の「二次方程式」「因数分解」のような各教科の専門的用語や抽象的表現の理解ができるよう対応する。英語を得意とする生徒は、さらに能力を磨く発展的学習を行う。

このような対応は、授業で複数の教員が指導する「チームティーチング」や個別指導で実現。両校とも教員を複数人増やし、体制を整備する方針だ。また、単位制の石下紫峰では「日本語基礎」「日本語発展」といった日本語上達のための科目を用意する。

ほかに、日常や学校生活の不安・悩みも解消できるよう「外国人生徒支援コーディネーター」による支援を計画。ノウハウを持つNPOなどへの委託で人材を確保する予定で、相談や援助、生活指導、保護者対応、教員向けアドバイスなどを担ってもらう。

各種支援と併せ、両校の入試は来春から、ともに数人だった外国人特例枠(国数英の3教科受検)を40人に拡大。募集定員のうち、石下紫峰は4分の1、結城一は3分の1に当たり、枠に満たない場合は一般入学の枠として扱う。受検しやすいよう学力検査問題にはルビを振り、入国後3年以内の応募制限はなくす。

両校の改革を巡り、常総市教委は「生徒の(進路)選択の幅が広がり、大変助かる」と歓迎。結城市教委は「多文化共生がさらに進むきっかけになれば。市として、高校の取り組みに協力していきたい」とした。

■石下紫峰、結城一高の外国籍生徒などへの新たな支援
・複数の教員で授業を行う「チームティーチング」や個別指導による習熟度別学習
・学習や生活の相談などに応じる外国人生徒支援コーディネーターの配置
・入試の外国人特例枠を数人から40人に拡大。入国後3年以内の応募制限をなくす
・入試問題へのルビ振り

茨城新聞社

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