高校入試の内申点に関わる大阪府独自の統一テスト「チャレンジテスト」が2日、府内の公立中学校などで行われた。473校、約6万7千人の中学3年の生徒が対象だが、新型コロナウイルス感染による臨時休校で35校は実施できなかった。感染が不安で登校を控えた生徒もおり、この日に受験できなかった生徒が一定数はいたとみられる。

 この日朝、枚方市立招提中学校(同市招提東町2丁目)では、3年生104人のうち51人がテストに臨んだ。ある教室では15人の生徒がまばらに座り、空席が目立った。教室は換気のために窓を開放。生徒らは机の間隔をあけて着席し、静かに試験開始を待っていた。

 同市教育委員会は8月末から9月12日まで、新型コロナへの感染が不安で登校できない生徒らには、授業をオンライン配信するよう市立小中学校に求めている。招提中学校でも自宅学習を選択する生徒が多く、登校してテストを受けたのは約半数だった。

 チャレンジテストの実施教科は、国語、社会、数学、理科、英語の5科目。各校は、自校と府内の平均点を比べて評定平均の範囲を算出し、高校入試の内申点を決める際の判断材料にする。学校や教員による評価のブレを補正することが目的だ。

 府教委は、新型コロナによる臨時休校などの影響をふまえ、16日までの後日実施を認めている。ただし、2日に臨時休校し、後日実施する学校は、チャレンジテストだけではなく他の試験の結果などからも評価の妥当性を検討する。

 また、2日に登校せず、後日受験した生徒の成績は、学校全体の集計には含まない。(加藤あず佐)