学校に抗原検査キット、保健室で短時間判定可能に…文科相「全国一斉の休校考えてない」 – 読売新聞

　新型コロナウイルスの感染拡大が進む中、萩生田文部科学相は２０日の閣議後記者会見で、新学期を迎える小中高校などについて「全国一斉の臨時休校は考えていない」と述べ、国から休校要請はしない考えを示した。ただ、感染力の強いデルタ株の広がりで子供の感染も増えており、短時間で感染の有無が判定できる「抗原検査キット」を小中学校などで活用してもらう新たな対策も明らかにした。

　萩生田文科相は、自治体による地域一斉の臨時休校については学習への影響などを考慮して「慎重に検討すべきだ」との考えを改めて示した。一方、校内で感染が広がっている可能性が高い場合、「学級・学年単位など必要な範囲で休業することは考えられる」とも述べた。

　また、抗原検査キットを高校に加え、新たに幼小中にも配布し、発熱した子供が保健室で検査を行えるような環境をつくる。学校で陽性者が出た場合、学校ごとに濃厚接触者を特定できるような指針を策定する考えも示した。

　文科省は同日、新学期に向けた対策をまとめ、全国の教育委員会などに通知した。デルタ株にも３密の回避やマスクの適切な着用、手洗いなどが有効だとしたほか、エアコン使用時も換気するといったチェックリストも付け、点検するよう要請した。