「練習して強くなる」という早稲田の伝統
――まずは今年のチームの特徴からお伺いさせてください。
永山監督:現在、男子部員は17人中4年生が8人というチーム構成です。
4年生の中では、五十嵐(史弥)と川上(尚也)がスポーツ推薦で入ってきています。また、福田(純大)は落ちるかもしれないリスクのある中、自己推薦で希望が丘高校から「早稲田大学に入りたい」と来てくれました。
彼ら3人が中心ですが、8人の4年生それぞれがみんなで話し合って、色んな入試方式で入ってきた選手がいるチームを上手くまとめてくれていますので、下の代もついていきやすい状況ではあると思います。
――スポーツ推薦だけでなく、すべての学生に門戸が開かれているところが、早稲田大学卓球部の特徴の1つですね。
永山監督:一般入試とスポーツ推薦、AO入試、自己推薦など、すべての入試形式で入ってきた学生が一緒に練習して、一緒に試合に臨み、喜怒哀楽を共有しています。トップ校の中では珍しい部類で、1つの特徴だと思います。
――でも、それはそれでレベルの差があるなど、難しい点もあるのではないでしょうか?
永山監督:おっしゃるとおりだと思います。ただ、私も指定校推薦で入部しましたし、スポーツ推薦自体は20年前くらいから始まったものです。それまで伝統をずっと築いていたときは、それこそスポーツ推薦がまったくない状況でした。
永山監督:そのため、「練習して強くなる」という伝統は今も昔も変わりません。
入ってきてくれた選手を鍛えて、そしてトップを目指していくというのは、伝統として今後も継続していきたいと思っています。
――いろんなレベル層の選手がいる中、監督として大事にしている点はありますか?
永山監督:卓球が上手くなるだけでは、社会で通用する人間にはなれません。
指導者としては、色んな入試の方式で入ってきた様々な背景を持った人間がいて、卓球に費やしてきた時間が違う人間が同じ空間でチームとして日本一を目標にやっていくのは、良い意味で個人個人が成長する上で刺激にもなると考えています。
そこをしっかり理解してもらえるように指導するのが我々、監督・コーチ陣の仕事だと思っています。
永山監督:また、部内ランクが上位の選手が下位の選手と練習を一緒にし、アドバイスをするので、下位の選手が急激に伸びることもありえます。
例えば、センター競技歴利用で入部した4年生の久保田(烈央)は、先日の群馬県の国体予選でベスト4に入るなど大きく成長しましたし、そこは大事にしていることですね。
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