夏休みの終わりに差し掛かり、新学期からの一斉休校を求める大人たちの声が増えている。日本大学文理学部教授の末冨芳さんは「保護者以外の大人たちが、子どもたちの一斉休校を求める現象については、率直に言って危険だと考えています」と指摘する――。
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一斉休校パニックになる人、ならない人
政府は全国一斉休校を地方自治体・学校に要請しないとの方針を示しました。これに医療崩壊と学校連携観戦への不安が加わり、パニックに陥っている日本人も多いことを心配しています。保護者だけでなく一般市民も、一斉休校をしろと教育委員会や学校に電話をかけ、心無い暴言に傷ついてしまう教員や職員も出ています。
いっぽうで、事態を冷静に受け止め、新型コロナウイルスから子どもたちを守るために、「学校は欠席してもいい」と考え対処する保護者、学校もあります。
「学校は休んでもいい」時代になっている
新型コロナウイルスについては文科省方針や、オンライン授業の取り組みの進む自治体では「学校は休んでもいい」時代になっています。
文部科学省の方針では、新型コロナウイルス感染・児童生徒や家族の濃厚接触の場合により自宅待機の場合には、出席停止扱いとなり、高校入試等に影響のある欠席扱いとはなりません。
また感染経路が不明な患者が急増している地域では、「同居家族に高齢者や基礎疾患がある者がいるなどの事情があって、他に手段がない場合など」、学校に行かないことは認めていますし、オンライン授業も「特例の授業」として認定できることという方針を打ち出しています(文部科学省「感染者等が発生した場合や児童生徒等の出席等に関する対応に関すること」令和3年2月19日)。
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