高機能とデザインを兼ね備えた「充電保管庫」で一歩先の学習環境/静岡聖光学院中・高 – ICT教育ニュース

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1人1台端末が主流になる中、ますます加速していく端末の使用頻度。それに伴い、学校においてタブレットやノートPCなど複数台にわたる端末の「充電」「保管」「保護」などに必要となる機器が「充電保管庫」だ。LocknChargeの充電保管庫を活用している静岡聖光学院中学校・高等学校に導入の経緯やメリットなどについて話しを伺った。

充実したSTEAM環境の静岡聖光学院中学校・高等学校

いち早く取り入れた1人1台環境

中高一貫の男子校である静岡聖光学院中学校・高等学校は、中学1年生から高校3年生まで全校生徒は約480名、教職員は約80名が在籍。現在、全ての生徒と教職員が1人1台BYODによるiPadを活用している。

2017年度に校内Wi-Fiを整備したことを機に、iPadの導入を始めた。GIGAスクール構想が出される以前の話しであり、早い段階から1人1台を目指した環境づくりに取り組んでいる。

その上で、2019年度から高校「情報」の授業で利用するため、共有端末としてMacBook Airを40台購入。もともとパソコンを使った授業はしていたものの機種が古かったため、まずは1クラス分に相当する40台(生徒用は34台)を導入。物品調達やICT環境整備推進を担当する事務係長の武田光一郎さんは、「生徒も先生も既にiPadを持っていましたので、アップルのエコサイクルや接続性の便利さなどを考慮してMacBook Airにしました」と説明する。iPadならではの利便性の良さと、より深い探求活動にはMacBook Airをといった具合に、それぞれの特性を使い分けて活用している。

生徒のワクワクを創出するSTEAM環境

情報教室をリノベーションした 「Bigirion Garage」

同校は、ガラス張りの開放的な普通教室をはじめ、生徒の創造的思考を育むためのハイスペックな設備や施設が様々に整備されており、そのどれもが旧来の学校のイメージを一掃する先進的なデザインだ。たとえば、図書館の機能を持つ「SCL -聖光カルチャーラボ-」は生徒の学習場やカフェとして利用できる設計。そして、横長の巨大スクリーンやグループワークがしやすいカラフルな円卓などを配した「Bigirion Garage(ビギリオンガレージ)」は、生徒の知的好奇心をくすぐるような魅力的な教室だ。高校の情報や中学のプログラミングなどSTEAMに関する授業を中心に、その他の教科でも使えるようにしているという。ビギリオンとは、美術のBI、技術のGI、理科のRI、音楽のONを繋げた造語。アップルやマイクロソフトの創業者が『ガレージ』から起業した実話をベースに、2018年12月に情報教室をリノベーションした。「学校っぽくない空気のある空間を新しい学びの場に活用できないかというコンセプトです。3Dプリンターも設置していて、生徒が自分でどんどん新しい発見をしていける空間にしたくて作りました」(武田さん)。

一歩先を行く学校。そんな同校のICT環境を支えている一つがLocknChargeの充電保管庫だ。

行き届いた設計、教育者から生まれた充電保管庫

LocknChargeの生みの親であり創業者であるオーストラリアのPaul Symons氏はもともと高校の教師であり、当時学校に導入されたコンピュータの盗難防止器具を自宅のガレージで自作したのが始まりという共通点も興味深い。それゆえ、LocknChargeの充電保管庫は現場を知る教育者ならではの視点が隅々に盛り込まれている。

40台を収納できる「GIGA 40 Charging Cabinet」

端末の充電、保管、盗難防止のための充実した機能を兼ね備え、効率よく使える工夫が随所に散りばめられたLocknChargeは、iPad、Chromebook、タブレット、ノートPCなど様々な端末に対応。タイヤ付きで移動が可能なカートのタイプ(キャリー型)と、壁掛けや積み重ねもできるステーションのタイプ(タワー型)がある。いずれも形状はシンプルでコンパクト。耐久性に優れた高品質なスチール製で生涯保証付きでもあり運用が安心だ。ラインナップも豊富なため、自校の状況に合わせた最適な機種を選ぶことができる。目を引くのが、5台分を収納できる「バスケット」。1台ずつバラバラではなく、端末をまとめて手軽かつ安全に持ち運ぶことができるうえ、カラフルな配色とデザインが特徴的だ。

同校がLocknCharge の充電保管庫を導入したのは2020年10月。高校の情報科を担当する小森雄斗教諭が大阪の教育ICTソリューションの展示会で見かけたことがきっかけだった。タイヤ付きのキャリー型が格好良くて目を奪われたというが、GIGAスクール構想の補助金を活用した購入だったため、その条件下では壁に固定するキャビネットが必須であり、ラインナップから選んだモデルは「GIGA 40 Charging Cabinet」。現在、この機種を3台保有している。

情報科 小森雄斗 教諭

「最初に1カ月ほどキャリー型をデモで使用した時に本当に使いやすかったです。カラフルなバスケットもとても魅力に感じました。当時はまだBigirion Garageの完成前で、パソコンも購入後に保管をどうするかを考えていて、そんな時に展示会であのバスケットが目に留まった。出会いのタイミングが良かったのだと思います」と小森教諭は振り返る。

LocknChargeの導入前は、用務員さんが作成した簡易的なキャビネットで代用していたという。鍵はなく、充電ケーブルは見えたまま。端末を運ぶ時は1台ずつ手持ちとなり誤って落下させてしまう心配があった。また、校内Wi-Fiを整備したばかりの頃に10数台購入したというSurfaceを収納していたキャビネットもあったが、10口あるUSBハブで一括充電しており、ハブが熱を持つなど様々な不安要素もあったという。

簡単に充電できて収納や取り出しもラク

「LocknChargeは端末をすっきり収納できるスタイリッシュさもいいと感じました。充電は、余計なハブを必要としないことや、タイマー機能でスケジューリングできることも良いと思いました。いっぺんに全部ではなく一晩かけて順番に充電していく方法は、結果的に通常の電気容量で短時間のうちに済ませられるので機器に負担がなくていいですね」と武田さん。施設管理側の立場からも嬉しいポイントがしっかりと設計されていることに大きな信頼を寄せている。

小森教諭は、授業の前後での好循環を実感している。「準備では、授業に早く来た生徒が端末をバスケットごと机に持っていってくれます。これまで端末は棚に置いていたので、生徒が密集しますし、密集すればするほど時間もかかりました。Bigirion Garageの円卓は4~5人で使うのでバスケットを持ち運んでくれるとちょうどいいんです。片付けのスピードも上がりました。生徒に運ばせると壊してしまう心配があり、片付けは私が運んで仕舞っていたのですが、端末をバスケットに入れておいてもらうだけでも、あとは私がバスケットを運ぶだけで済むので本当にラクですね」。持ち運びの安全性に加え、準備や片付けもスムーズ。こうした時間の節約が貴重な授業時間の確保にもつながるなどプラスの結果がもたらされている。

図書館に設置している充電保管庫

現在、夏休み中に稼働するMacbook Airが81台控えており、今後は全部で120台を運用する予定だという。3台ある充電保管庫は、Bigirion Garageに2台、図書室に1台を分散して設置している。図書室では、契約しているデジタル新聞(新聞のデータベース)の閲覧に共用端末を使用。MacBook Airを20台配置しているという。

同校の教室や施設はいずれも堅苦しさがなく、明るく軽やかな印象だ。こうしたデザイン性のある空間には、快適さのみならず、生徒の柔軟な発想や活発なコミュニケーションを引き出す効果もあるようだ。

今後、活用の機会が増える端末にとって欠かせない存在となる充電保管庫。「LocknChargeは口で説明するより実物を見るのが一番だと思います」と武田さん。充電保管庫も、基本となる充電や保管機能だけでなく、持ち運びの便利さや、創造的思考を促がすようなデザイン性にも注目して、妥協しない選定をしてみてはいかがだろうか。

関連URL

静岡聖光学院中学校・高等学校

LocknCharge

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