「女子であるというただそれだけの理由で不合格になる中学生が」
「“不都合な真実”が隠されたままになっている」とは、どういう状況なのか。
東京都立高校の全日制普通科では、男女の生徒数がほぼ同数になるような男女別定員制をとっている。
結果として、多くの学校で男子生徒より女子生徒の方が合格ラインが高くなり、女子に不利な状況が生まれている。
しかし、実際には受験生たちには男女別の合格最低点が示されていない。性別を理由に不合格になっていたとしても、本人には分からない仕組みだ。
署名サイトでは、こう指摘している。
《予備校等が発表している合格基準点をみると、男女で40点以上違う学校がある一方、男子の基準が女子より高い学校はありません》
《男子と同じ点数を取っても、女子であるというただそれだけの理由で不合格になる中学生が存在しているのです》
男女間で合格最低点にどれだけの差?開示されていない現状
賛同人で東海大学教養学部国際学科教授の小貫大輔さんは、会見で次のように話した。
「誰かが自分の不利な立場を受け入れないといけない仕組みです。隠し事のようにして、なんとなく続いてきている政策というのは現代的でないと思います。“不都合な真実”なので、できれば皆に考えてほしくない、議論してほしくないという形になっています」
「(入試は)一人の個人にとっては人生の一大事なんです。自分の点数は開示されていても、自分が受けた試験で、男子生徒と女子生徒との合格最低点数にどれだけの差があったかということもわからないのです」
小貫さんは「男女別の合格最低点を開示するということは絶対に必要なことだと思います」「そうしないと、議論が始まらず、検討も始まりません」と指摘した。
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