全国の都道府県立高校で唯一、入試で男女別定員を設けている東京都立高校。男子に比べて女子の方が合格ラインが高い傾向にある実態を、毎日新聞が5月に東京都教育委員会の内部資料に基づいて報じたこともあり、見直しを求める声が高まっている。実は9年前まで似たような制度を残していた地域がある。東京に次いで高校生が多い大阪だ。なぜ廃止に至ったのか。今はどうなっているのか。制度の功罪について、2回に分けて報告する。【大久保昂】
男女比2対3、「克服できぬ課題ない」
「間隔を空けて並びましょう!」
6月22日、大阪府立旭高校(大阪市旭区)の本館2階の女子トイレ前には、こんな張り紙が掲げられていた。この時、大阪は、新型コロナウイルスの感染拡大で約2カ月間続いた緊急事態宣言が解除されたばかりで、張り紙は感染防止策の呼びかけの一環だ。しかし、…
Powered by the Echo RSS Plugin by CodeRevolution.