１０代の少女らに居場所を名古屋でケアリングカフェ – 中日新聞

若い女性の悩みにも対応しようと開かれた「街角保健室☆ケアリングカフェ」＝名古屋市中区の若宮広場で

　コロナ禍で居場所が減った十代の少女たちに安心して過ごせる場を提供する試み「街角保健室☆ケアリングカフェ」が二十二日、名古屋市中区の若宮大通と大津通の交差点付近、若宮広場で開かれた。

　性教育に取り組む同市の南山高等・中学校男子部保健体育教諭、中谷豊実さん（６０）が企画。テントを張って、いすを並べた特設のカフェで、性教育で中谷さんと関わりのある養護教諭や大学生ら約十人が、訪れた少女らに飲み物やお菓子を無料で振る舞い、相談先をまとめた冊子を渡した。

　親との関係が悪く自宅で落ち着いて過ごせない子は元々いて、コロナ禍での親のテレワークなどで居づらさが増していると関係者は指摘する。そうした少女が性暴力などのトラブルに遭う可能性も高まっていると中谷さんが心配したことが、カフェ開催のきっかけとなった。

　この日は約六十人が立ち寄り、「カフェのことを仲間に伝える」という少女もいた。中谷さんは「困り事があれば対応する」と話した。今後は八月五日と十二日の午後三時半〜八時に同じ場所で開く。　（佐橋大）