中学受験、性別間で「差」?
「成績順だと女子の方が圧倒的に多くなってしまう」「合格最低点を一緒にしてしまうと女子の数が増えてしまう」
中学校からはこんな声が漏れる。私立校には男女比を含め教育方針の自由があり、大半の学校では事前に定員などが明示されている点も医学部の不正入試とは異なる。
一方で、不利な競争環境を強いられる共学志望の女子受験生やその親たちにとっては、「モヤモヤ」が残る仕組みであることも確かだ。
私立中学を受験をするのは、11歳や12歳の子どもたち。小学校中学年や、早ければ低学年のうちから塾に通い、数年間かけて受験勉強をする。
だが、その合否や難易度は性別によって大きく左右されている。
以下の表は、中学受験の学習塾「スタジオキャンパス」代表、矢野耕平さんが作成したものだ。
男子に比べ女子の募集が大幅に少ないために、女子の合格最低点が高くなっている学校がある。
たとえば慶應義塾中等部の場合、今年2月にあった試験で男子の募集人数は約140人、女子は半数以下の約50人だった。早稲田実業学校中等部は男子が85人で女子が40人。結果、両校とも女子の倍率の方が高くなった。
また、募集人数を男女合計で記載しているものの、実際は女子の方が倍率・合格最低点が高い学校も見受けられる。
青山学院中等部は、男女合わせて140人を募集したが、実質倍率は男子3.0倍に対して、女子は6.1倍。女子の合格最低点は男子より29点高かった。
なぜこうした男女差が生じるのか。そして、学校側はどう受け止めているのか。首都圏の有名私立中学6校に見解を聞いた。
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