進学校の実力を知るために、大学合格者数は重要な指標だ。しかし、合格者数が実際の入学者数と一致しないことは多い。そこで、地域別の難関・有名大への進学者数を調査した。今週号では、東日本の進学校の実力を探った。
◇コロナ禍、公立伝統校が躍進 学業専念で進学実績アップ
進学校の実力を測る確実な指標の一つは、卒業生に対する現役進学者の割合。特にコロナ禍が受験勉強に大きな影を落とした2021年度入試(21年4月入学)では、例年以上に生徒の地力と共に、学校のサポート体制が問われることとなった。
こうした緊急事態下で、高い現役進学率を残した学校はどこなのか。受験生や保護者に人気が高い国公立大の進学状況について、旧七帝大に東京工業大、一橋大、神戸大を加えた「難関10国立大『現役』進学率ランキング」と、全ての国公立大を対象とした「全国国公立大『現役』進学率ランキング」の二つのランキングから見ていこう。
まず「難関10国立大『現役』進学率ランキング」のトップは、定位置である筑波大付駒場。東北大(1人)と一橋大(2人)以外は全て東大進学者で、卒業生のおよそ2人に1人が現役で進学していることになる。
2位は札幌南。難関10国立大の総数が前年の121人から133人に増え、進学率が4・8ポイントアップした。21年度は公立伝統校の躍進が顕著になった年であり、ランキング中の公立校は前年の11校から13校に増え、大半の学校で前年の進学率を上回っている。その中で進学率が最も上がったのは、前年の23位から9位にジャンプアップした日比谷。東大進学者が前年を23人上回る48人となり、進学率は11・7ポイントアップとなった。
他に進学率が前年を大きく上回った公立校には、日比谷と同様に東大進学者が15人から44人に増えた13位の横浜翠嵐や15位の浦和・県立(各+4・6ポイント)、18位の札幌西(+6・8ポイント)、20位の水戸第一(+8・6ポイント)、21位の秋田(+6・7ポイント)、22位の山形東(+8・3ポイント)などがある。公立校の現役進学率が上がっている要因について、安田教育研究所の安田理代表が解説する。
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