茨城県教育委員会は25日、県立学校入試の採点で多数の学校で採点ミスがあったとして、1155人を懲戒処分や文書訓告にしたと発表した。県教委では過去最大規模の処分の件数で、教職員の対象者は全体の25%を超える。教育長や過去の教育長、教委幹部の計4人は給与の一部を自主返納する。
県庁で会見した小泉元伸教育長は「多大な心配をかけ、申し訳ない」と謝罪した。
この問題を巡っては今年3月、今春の県立高校入試で受験生が解答用紙を開示請求し、ミスで不合格になっていたことが判明。県教委が県立高校と中学、中等教育学校を調査し、今春(60校)と昨春(63校)の計988件のミスが分かった。受験生4人が繰り上げ合格となった。
県教委は、採点作業の過密日程や確認の甘さが原因とみて、採点日程の延長を可能にすることや、採点を検証する仕組みを作ることなど再発防止策をまとめた。
ミスがあった学校の校長60人が減給10分の1(2カ月)、副校長と教頭の116人が減給10分の1(1カ月)の懲戒処分。小泉教育長は特別職で懲戒処分の対象にならないため、減給10分の1(3カ月)相当を自主返納する。採点ミスがあった時に就任していた前教育長と、その前の教育長で現副知事の小野寺俊氏、教委幹部も自主返納する。 (保坂千裕)
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