愛知県設楽町清崎の国道257号沿いに13日正午、「道の駅したら」が開館する。飲食や物販用のテナントエリアと、町の自然や文化資料を展示する奥三河郷土館の2棟に分かれ、楽しみながら学べる観光拠点をめざすという。

 鉄筋コンクリート造り(一部小屋組み木造)2階建て、延べ2944平方メートル。町内3カ所目の「道の駅」として町が約21億6400万円をかけ、2年がかりで建設した。駐車場は43台分で、混雑期には隣接する約280台の臨時駐車場を開放する。

 テナントエリアには、レストラン、特産品販売所のほか、町内の関谷醸造が運営する「ほうらいせん酒らぼ」を設けた。実験室風の室内は、廃校になった名古屋市の中学校から理科室の机や備品を譲り受けて装飾した。酒の仕込みや甘酒造りが有料で体験できる。

 奥三河郷土館は、設楽町田口にあった旧奥三河郷土館の所蔵資料約8万点を移転させ、このうち約1万点を展示する。古民家の一部や、野生動物の剝製(はくせい)とジオラマで再現した「設楽の森」のほか、考古学や民俗芸能、戦争の資料などをテーマ別に並べる。

 テナントエリアは無休。奥三河郷土館は火曜(祝日なら翌平日)と年末年始に休館し、有料エリアは大人300円、小中学生150円。屋外には1968年に廃線になった旧豊橋鉄道田口線の木製車両を展示する。(本井宏人)