新型コロナウイルスの感染拡大で「第4波」が到来する中、沖縄県内の学校で新学期が始まった。県教育庁は昨年4月のような一斉休校は想定せず、学びの場の確保と感染拡大防止の両立に注力。検温やマスク着用など感染防止対策を徹底した上で通常登校を基本とし、感染が確認された児童・生徒は家庭学習とするなどの対応を取っている。
政府は昨年2月末、全国の公立学校に臨時休校を要請。県内では3月からほとんどの学校で臨時休校が続き、4月の新学期も延長された。保護者からは休校中の子どもの居場所確保や学習の遅れを懸念する声が上がっていた。
これらを受け、県教育庁は今年1月に感染症対策ガイドラインを策定。「可能な限り学びを止めない」(金城弘昌教育長)ことを原則とし、県の警戒レベル4段階のうち、感染流行期に当たる第3段階までは通常登校とすることなどを決めた。感染まん延期に当たる第4段階でも通常登校が基本だが、地域ごとの時差登校や分散登校、臨時休業などを検討・実施するよう求めている。
校内では児童・生徒らはマスクを着用しているため、基本的に1人の感染だけを理由とした休校はしない。複数の感染者が出た場合でも大規模な感染ではない限り、学級、学年単位の休業にとどめる。
体育の授業や部活動は、感染リスクの高い活動は見直すよう要請。熱中症対策などからマスク着用の必要はないとしつつ、児童・生徒の間隔を十分確保するよう求めている。
新型コロナを担当する県教育庁保健体育課は「手指の消毒など日ごろの感染予防対策の徹底が大切だ。学校内でクラスター(感染者集団)を発生させないためにも、体調不良の場合は登校を控えてほしい」と強調。学びの場の確保のため、感染予防に力を入れている。
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