教師に相応しい服装とは
学校に教師の服装のことでクレームが入ることがあります。学校種によっても相応しい服装というものは少しずつ違ってきます。今回は、教師の服装について取り上げます。
教師の服装は、接する子供の年齢などによって少しずつ違いがあります。小さい子供と接する機会の多い幼稚園、保育園を担当する場合、動きやすく、汚れても大丈夫なジャージやエプロンなどを着用することが多いです。床に座って対応することもあるので、ジャージなどが適切でしょう。小学校でも、低学年の場合は、幼稚園などに近い要素があります。小学校の教員は体育の授業を担当したり、清掃指導や給食の配膳などに取り組んだりすることもあります。中学校や高校になると、教える教科によって違いがあります。保健体育の担当は「ジャージ」、理科や家庭科の担当は「白衣」などという違いです。
子供や保護者に違和感を感じさせてないか
教師の服装に関し、保護者から苦情などが入るのは、子供や保護者に違和感を感じさせてしまう場合です。たとえば、「ドクロ」や「奇抜なキャラクター」のイラストが入ったシャツなどです。ドクロなどがデザインされたシャツが悪い訳ではないのですが、ものによっては教育の場においては不適切だと感じる保護者がいる可能性もあります。
また、露出の多い服装なども同様です。厳密な線引きができるものではありませんが、あまりに透ける部分や肌の露出が多かったりするものは不適当でしょう。他にも、あまりに筋肉などを強調するようなものも避ける方が良いでしょう。筋力トレーニングが趣味のような人で、筋肉ムキムキの人がそれを強調するようなシャツなどを着ることも避けた方が良いでしょう。
アクセサリーにも配慮が必要でしょう。リング、ネックレス、ブレスレット、ピアスなどについてです。先ほども書いたようなドクロの指輪や金属のトゲトゲのついたブレスレットのようなものは教育の場には不適切でしょう。アクセサリーの場合、安全性への配慮も大切になります。子供の年齢が低くなる程、子供に直接触れる機会が増えます。アクセサリーの形状によっては、アクセサリーが原因で子供を傷付けてしまう可能性があります。教師のアクセサリーが原因で子供を傷付けてしまうようでは、保護者からの信頼を失うことにつながります。
時と場所、場面に応じた服装を
教師の服装については、常にスーツでいることなどが求められている訳ではありません。懇談会、式典などの改まった場でその場に合ったきちんとした服装をする事は大切です。ただそれ以外の部分はそれぞれの仕事内容に合った形であれば良いでしょう。
最後に少し違った視点のものとして「通勤時の服装」に関してです。小学校の教員の場合、ジャージなどを着て学校で仕事をしている人も多いです。電車などで通勤する人は良いのですが、自家用車で通勤している人は、そのまま(ジャージなど)の服装で通勤をしている人もいます。通勤の途中でスーパーに寄って買い物をすることもあると思います。やはり一般常識として、ある程度きちんとした服装(ジャージなどでない)であることも大切でしょう。
鈴木 邦明(すずき くにあき)
平成7年 東京学芸大学教育学部 小学校教員養成課程理科専修卒業。平成29年 放送大学大学院文化科学研究科生活健康科学プログラム修了。神奈川県横浜市、埼玉県深谷市で計22年、小学校教諭として勤務。現場教員として子どもたちの指導に従事する傍ら、幼保小連携や実践教育をテーマとする研究論文を多数発表している。こども環境学会、日本子ども学会など、多くの活動にも関わる。平成29年4月からは小田原短期大学特任講師、平成30年4月からは帝京平成大学講師として、子どもの未来を支える小学校教諭、幼稚園教諭、保育士などの育成や指導に携わる。近著に「オンライン、ソーシャルディスタンスでできる 学級あそび&授業アイスブレイク」(明治図書)がある。
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