和歌山県田辺市龍神村安井、龍神中学校の1年生24人が19日、保健体育の授業で合気道を体験した。畳が敷かれた体育館で基本技を繰り返し練習して習得に励んだ。
武道の必修化で同校では昨年度から合気道を取り入れ、当時の1年生が授業を受けた。本年度は1、2年生を対象にしている。
1年生は事前学習として、同市出身の合気道開祖・植芝盛平について学んだり、座り方や立ち方、受け身などを教わったりしていた。
この日は合気道田辺道場(田辺市稲成町)の五味田潤一さん(38)=5段=と、同校出身で印南町島田の古川勇喜さん(24)=3段=が講師を務めた。
生徒は、基本技の一つ「交差取り小手返し」の見本を五味田さんらから教わり、2人一組になって技を掛け合った。五味田さんが「相手を崩すために自分の体の軸をしっかり保つように」などと声を掛けた。
古久保昊君(13)は「合気道の歴史を習い、この日の授業を楽しみにしていた。丁寧に細かいところまで教えてもらってよく分かり、最初は難しかった技も慣れてきて友達と仲良く学べて楽しかった。次も技を習いたい」と話した。
指導した古川さんは、小学校入学前に大阪府から龍神村へ家族でIターンして合気道を習い始めた。人と争うことが苦手で、合気道は試合がなくて自己鍛錬として集中して取り組め、内気だった性格が前向きになり度胸がついたという。
古川さんは「生徒に楽しんでもらい、『また合気道をしたい』と言ってもらえるようになれば」と話している。
1、2年生とも合気道の授業は計3回を予定している。
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