2022年から、「情報」の科目区分が「情報Ⅰ」「情報Ⅱ」に変更されます。大学入学共通テストにおいて、今の中学2年生が受験する2025年から「情報」が新設される検討案がまとまったという話題もありました。
保護者の方の中には情報を科目として履修した経験のない人もいらっしゃいますよね。
今回は、新たに区分された「情報」が科目とはどんな科目なのかについて紹介します。
2022年からは「情報Ⅰ」「情報Ⅱ」の区分になる
情報科目は以前まで「情報A」、「情報B」、「情報C」の3科目に分かれていました。
この情報3科目が2022年からは、「情報Ⅰ」、「情報Ⅱ」の2科目へ変更になります。情報Ⅰは必修科目、情報Ⅱは選択科目になり、情報Ⅱは応用力を問われる実践的な内容になります。
情報化社会を生きるためのITリテラシーについては、従来と同じように引き続き学びます。また、情報Ⅰにも情報Ⅱにもプログラミングの授業が入ってきます。
必修科目の情報Ⅰのプログラミング学習とは
必修科目である情報Ⅰのプログラミング学習は、コンピューターの仕組みと簡単なアルゴリズムについての学習になります。
「コンピュータとプログラミング」という項目で学習するのですが、中学校までの学習内容を踏まえた上で扱うことが想定されています。
文部科学省が公開している「【高等学校情報科「情報Ⅰ」教員研修用教材(本編)】表紙・はじめに・目次・序章」によると、中学校までに身につけておくこととして以下の項目が挙げられています。
「技術・家庭科技術分野以外に、例えば国語科や数学科、音楽科、美術科における文字や数値、画像、音声といった多様な情報の特質等の知識に加えて、理科や社会科における情報を活用するための思考力等や、道徳科における情報モラルに関係する態度など」
難しく感じてしまいますが、情報Ⅰで学ぶ内容は、IT利用者として教養・リテラシーとして学んでおきたい内容です。プログラミング学習の項目では、論理演算や二進数、計算誤差など数学的な一面はありますが、しっかり押さえておきたいですね。
選択科目の情報Ⅱはより発展的な内容に
情報Ⅱは情報Ⅰよりも発展的で実践的な内容になっています。教員用研修教材「高等学校情報科「情報Ⅱ」」の最終章では「情報と情報技術を活用した問題発見・解決の探究」がテーマです。
情報Ⅱのプログラミングは、「情報システムとプログラミング」という項目で学習するのですが、文部科学省が公開している「高等学校情報科「情報Ⅱ」教員研修用教材 第4章」によると、プログラミング言語はPythonを想定しており、オフライン学習だけでなくオンラインでの学習も想定されています。
具体的には、情報システムのセキュリティに関する学習はもちろん、データベースやテキストマイニングについての学習もあり、エンジニアとして就職したい子どもや情報系の学科に進学希望の子どもが履修するような内容です。
まとめ & 実践 TIPS
自分が経験したことのない科目が子どもの受験に影響するかもしれないと考えると、動揺してしまうかもしれませんが、落ち着いて情報を整理しましょう。
先生向けではありますが、文部科学省から資料が出ていますし、受験に情報科目が入るかどうかは検討段階です。
情報で学ぶ内容は、情報社会の教養という意味では保護者も理解しておくべき内容です。この際、保護者も学習してみてはいかがでしょう。
出典:文部科学省 高等学校情報科(各学科に共通する教科)
URL https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1416746.htm
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