公明党は新型コロナウイルスをめぐる支援策の一環として、大学受験や就職活動を控えた高校3年生を中心に、一律2万円の給付金を新たに設けるよう政府に提言した。これは大学入学共通テストの受験料を念頭に置いたとみられるが、「ただのバラマキ」「給付するまでの作業にまた膨大な経費がかかるんでしょ」など、冷やかな声が上がっている。
高校3年生と浪人生らに一律2万円給付
公明党の竹内政務調査会長らは、加藤官房長官や萩生田文部科学大臣のもとを訪れ、一律2万円を受験生に給付金する要望書を手渡した。公明党によると、対象となるのは高校3年生及び既卒の浪人生などおよそ126万人で、給付額は事務費などを含み280億円になるという。これをもとに計算すると、約28億円を事務費として考えているようだ。
受験生に向けた支援策となるが、当事者たちからはSNSで辛辣なコメントが目立つ。
公明党は大学入学共通テストの受験料を想定しているが、そもそも大学入学共通テストの願書締切は10月8日。多くの受験生が既に出願を終えている。
また、国語や英語などの科目に記述式テストを組み込むと散々予告していた挙句、直前になって中立性に問題があると撤回。結局、今回も例年通りのマークシート方式となり、「センター試験」から「大学入学共通テスト」と名称が変わっただけ。受験生たちは、ただただ振り回されただけとなってしまった。
このようなドタバタ劇もあり、今回の報道を受けて受験生たちからは、「お金はいいから入試制度をきちんとしてくれ」「2万円を給付するより、試験料を下げれば良いのでは」との声が上がっている。
受験せいかどうかはどうやって判断するのか、受験しない生徒に対して不公平ではないか、という問題点も想定され、実際に給付するには一筋縄ではいかなそうだ。
大学入学共通テストまであと4か月。受験生にとっては今は大事な時期であり、余計な波風は立てないで欲しい。
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