大学入試で国公立人気と地元志向 医療系も志望者増 コロナ禍で – 産経ニュース

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 今年度の大学受験の志望動向は、新型コロナウイルスの影響などから「地元志向」が顕著となり、国公立大の人気が高まっている。医学や薬学など医療系学部の志望者が増えており、専門家はコロナ禍で医療従事者の活躍がクローズアップされたことも一因と指摘している。

 大学受験予備校の東進ハイスクールが6月に全国模試を受験した高校3年生(約3万9千人)を対象に行った志望動向調査では、国公立の志望者は一般選抜が前年比3・3ポイント増の66・6%。総合型選抜(旧AO入試)と学校推薦型選抜(旧推薦入試)が同9・5ポイント増の44・0%で、国公立の人気が高まる一方、私立の志望者は減った。

 総合型と学校推薦型は今回から導入され、国公立が定員を増やしたことも影響したとみられる。ただ、調査の担当者は「一般選抜でも国公立が増えたことを踏まえれば、新型コロナによる感染や経済的な不安が影響し、私立が集中する大都市圏を敬遠させ、授業料の安い国公立を選んでいるのだろう」と分析する。

 また、学部別の志望状況を調べたベネッセコーポレーションによると、国公私立ともに医学や薬学、保健衛生といった医療系学部の人気の高まりが顕著だという。大学情報誌「Between(ビトウィーン)」の中村浩二編集長は「コロナ禍で医療関係者の活躍やワクチンへの注目などが影響したのだろう」と話す。

 一方、影響は高校2年にも拡大している。例年9、10月は高2が志望進路を決定する時期だが、この夏は感染拡大で大学のオープンキャンパスの中止が相次いだ。中村氏は「自ら情報を収集できる生徒と、そうでない生徒の間で情報格差が生じる恐れがある。感染が収束して以降の入試にも影響が出るかもしれない」と指摘した。

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