【心を込めて訴えました!幼児期からの性教育、多胎児家庭等支援 北区議会 〜その2】今回のテーマ… – 駒崎美紀(コマザキミキ) – 自社

【心を込めて訴えました!幼児期からの性教育、多胎児家庭等支援-北区議会-〜その2】今回のテーマ…-–-駒崎美紀(コマザキミキ)-–-自社 基本問題

【心を込めて訴えました!幼児期からの性教育、多胎児家庭等支援 北区議会 〜その2】

今回のテーマは


①幼児期からの性教育


②多胎児家庭等支援


休校時に、中高生の望まない妊娠相談件数が急増するなど、コロナ禍ではこれまで以上に性教育が必要になっています。


そこで保育園から中学校まで各段階での性教育について提言しました。

小・中学生になると


学習指導要領の問題が顕著です。


特に中学校では、性感染症の予防について学ぶにも性交について触れられない、

妊娠の過程について教えることができないなどの弊害があり、正しく伝えることが困難だと現場の先生は語ります。

しかし改定された「性教育の手引」での手法により、堂々とその壁を乗り越えることができます。


今回の訴えにより少しでも前進することを期待しています。


改めて原稿作成にあたり、ご協力いただいた保育園や学校の先生方、保健師、看護師、助産師さん、東京都、関係団体、保護者の方々、心から感謝いたします🙇‍♀️

どうもありがとうございました。

長いですが、わかりやすく記載したので、ぜひご覧ください!

✍️前回の原稿:


https://komazakimiki.jp/4812/

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【小学校での対策】

次に、小学生です。


小学生になると、インターネットやスマートフォン等の普及により、動画を閲覧したり、ネット検索したりするお子さんも多く見られるようになります。


その際、様々な性情報が流れ込み、情報の中には誤ったものもあることから、子ども自身が性暴力の加害者あるいは被害者になることが実際に起きています。


大変残念なことではありますが小学生でも性被害に遭い妊娠してしまう事例もあります。


母体保護法により、暴行もしくは脅迫によって性交の抵抗・拒絶することができなかった場合には人工妊娠中絶という選択肢もありますが、中絶可能な期間が決まっており、その時期を逃してしまうと中絶できない可能性があります。


そのことを知らず、時間が経ってしてしまえば、選択の有無なく出産という道を選ばざるを得なくなります。つまり、生理が遅れたら、誰かに相談し産婦人科を受診するということを知っていなくてはなりません。


ここで、東京都教育委員会は2019年3月、15年ぶりに「性教育の手引」を改訂しました。


性をめぐる現代的な課題を踏まえながら、学習指導要領に示されていない内容を含む授業を行う場合には、校長が判断し予め保護者の了承を得たうえで実施するという、実施手順や指導事例も示されました。


これは、大きな前進です。


北区立小学校でも、この手引きを参考にし、学習指導要領を超えた授業を行った事例があります。


以上のことから、小学生での性教育について2点要望します。


一つ目は、個別対応が必要なお子さんに配慮しつつ、「性教育の手引」に記載のある指導事例をもとにした授業を行うとともに、外部の助産師等をお呼びし、命や性に関する理解を深める指導も並行して行っていただきたいと思いますがいかがでしょうか?

例えば足立区、板橋区、江戸川区などの小学校では東京都助産師会の助産師等をお呼びし、胎児の人形などを用いながら命についての学びや、生理の話から一歩進んで生理がこなくなってしまった場合の理由について触れ、その時はすぐに親や保健の先生などに相談することを教えています。

二つ目として、割合から推測すればクラスに2・3人はおり、悩んでいるかもしれないLGBT等の子どもたちに対する理解を深める教育も併せて実施することです。


性教育の一環として「性の多様性」についても教えることが必要です。


【中学校での対策】

次に中学生です。


中学生になるとスマートフォン利用率は8割を超え、さらにインターネットによる性被害の問題等が深刻化します。


警視庁の調査によると、SNS等を通じて児童買春や児童ポルノ等の被害にあった児童生徒は、毎年増加し、令和元年には過去最多の2,082名となりました。


また、令和元年に児童ポルノ事犯の自撮りに伴う被害にあった児童生徒は全国で584名ですが、そのうち、なんと中学生が約半数を占めています。


コロナ禍での望まない妊娠相談の急増も含め、これらの大きな原因の一つには、複数の専門家も指摘しているように「学校教育における性教育が十分でない」ことがあると認識しています。


ここで、中学生での性教育はどのようになっているのでしょうか?


中学校の保健体育の教科書には「性交」という言葉はでてきておらず、学習指導要領の規定により「妊娠の過程」について取り扱うことができません。

また、中学3年で性感染症について学びますが、その内容は、性的接触により直接感染するという特徴と性感染症の種類について扱うだけで、性的接触とは何を指すのか?触れられていません。


さらには、性感染症の予防には、コンドームが有効な旨、教科書に記載があるにもかかわらず、そうした制限により、具体的な使用方法についても、生徒に正しく伝えることが難しいと現場の先生は語ります。


北区には、東京都の性教育モデル授業実施校である桐ヶ丘中学校があります。


桐ヶ丘中学校では「性教育の手引」に記載のあるように、保護者の了承を得た上で、学習指導要領を超えた先進的な教育を行っています。

学習指導要領にも位置付けられていますが、性教育を生命の尊重、人権の尊重などの根底とする人間教育の一環として総合的に捉えています。

年間計画の中で、「性教育週間」を設け、保健体育、学級活動、道徳などにおいて多面的に展開し、生徒自身が考える機会を増やしました。


「今妊娠したら、どうするか?」などのディスカッションなど行い、性の課題を自分ごとに落とし込んでいきました。


そして産婦人科医をお呼びし、全校生を対象に講演会を行いました。


自分も相手も大切にし、正しい情報で幸せな人生を送ることができるということをテーマに、命の大切さを考えるだけでなく、若年妊娠・出産による胎児への影響、人工妊娠中絶、避妊などについてお話がありました。


実際の経験談も交えて分かりやすく、LGBTなど性の多様性にも触れられていました。


私もその授業を拝見し、本当に素晴らしく、中学生にとって必要な授業だと感じました。


授業のアンケートでは「友達から知った情報のほとんどが間違っていたことが分かったので、今回知れてよかった」などの感想が寄せられたそうです。


これらのことから、中学生も自分や相手を大切にし、性被害から守るために3点を要望します。


一つ目は、命や生き方に関わる教育として、北区の全中学校に、桐ヶ丘モデルを周知し、各学校の状況に応じた導入を進めることです。


北区では教員研修を通して、小・中学校の教員が「性教育の手引」の理解を十分に図り、桐ケ丘中学校の実践の成果を生かしていただけるとのことですが、導入に向けた進捗状況も併せて教えてください。


二つ目は、小・中学校の性教育について外部講師謝礼の予算を設けることです。


「性教育の手引」に授業の実践例の記載があるものの、全ての先生が実施可能かどうかは分からないことであり、教育内容の一部分でも専門家にお任せするのは子どもたちにとっても有益であると考えます。


練馬区では、来年度の予算積算に向け、男女共同参画の視点でNPO等による区立学校への出前講座などを活用し、性に関する知識の普及啓発を図るため、すでに検討が始まっています。


北区でも例えば第6次アゼリアプランに記載のある「性教育の出前講座」としても予算対応およびメニュー化をしていただきたいと思うのですがいかがでしょうか?

三つ目は、生理が遅れている、生理痛がひどいなど、自分の体や性について気軽に相談できる窓口、性被害に関する支援情報などをまとめて分かりやすくホームページでご案内することです。


現在、北区では「女性のための健康相談」が実施されています。


産婦人科医が月に一回平日の昼間に相談を受けるものですが、別に保健師も相談に乗ってくださるそうです。


ホームページを見てみると、その対象が成人女性だけのように受け取られかねない内容であり、思春期の女子も対象である旨などの改善をしていただきたく、区の見解を伺います。


【最後に】

私自身、昨年、北区議会公明党議員団の方々に同行させていただき、秋田県にへ視察に伺いました。


秋田県では、10代の人工妊娠中絶率が全国平均を大きく上回っていましたが、医師による性教育講座を中高生に対し行うことで、人工妊娠中絶を半減させました。

また、私自身、保護者のニーズもあり必要性を感じたことから、NPO法人ピッコラーレ副代表の土屋助産師をお呼びし、幼児・小学生親子で学ぶ性の話の講座を実施しました。


地域でも、その必要性に駆られ


保育園の保護者有志で性教育講座を実施した事例もあります。


更に北区には「グリーンハート」という団体があり、若者の生きることや性に関する学びの場を提供しています。


こうして地域でもこの問題をなんとかしようと取り組んでいますが、まだまだ限られた子どもたちにしか届いていません。


各家庭でも状況が様々ですから、家庭任せにすることもできません。


子どもたちをめぐる環境は目まぐるしく変化しているのに、性に関する内容を扱う教科書、学習指導要領は、私が子どもの頃、30年以上前とほとんど変わっていません。


性教育は、生きるための教育だと思います。


生命の尊重、人権尊重など、人間尊重の精神に基づくものあり、現状に目を背けず、子どもたちに必要な、時代にあった知識や情報を与えていくことは私たち大人の責務ではないでしょうか。


〜その3 多胎児家庭等支援に続く

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