中学受験前から外付けモニターが家庭で活躍する3つの理由…世界トップティーチャー高橋一也先生 – リセマム

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 GIGAスクール構想による小学生からのパソコン・タブレット活用、昨今のスマホ利用開始年齢の低年齢化、オンライン授業やオンラインイベントの増加など、子供たちのスクリーンタイムは急速に増えている。「教育界のノーベル賞」と称されるグローバルティーチャー賞において、日本で初めてトップ10に選出、EdTechの第一線で活躍し中学入試問題にも精通する高橋一也先生に、今だからこそ見直すべき家庭での学習環境、中学受験を見据えた学習に外付けのアイケアモニターを活用する利点について話を聞いた。

意思の伝達にアイコンタクトは不可欠

–工学院大学附属中学校・高等学校の教頭先生から4月にキャリアチェンジされました。これまでのキャリアを経て、現在どのように学校教育に関わっていらっしゃるのでしょうか。

 現在、神田外語大学の専任客員講師として英語を教える傍ら、故郷である秋田県湯沢市の教育委員会からの依頼で教員研修のサポートを行ったり、私立学校の顧問としてカリキュラムデザインに携わっています。他にもIGS(Institution for a Global Society)の研究員や、アメリカのELSA Speak(AIで英語の発音矯正を手伝うアプリの開発)と組んで学校現場をつなぐお手伝いや、首都圏模試センターの研究員として偏差値に代わる新しい基準として「思考コード」(*)の研究をしています。

*思考コード:点数や偏差値に加えた指標として首都圏模試センターが開発した新しい学力の判断ツール。知識と思考のレベルを可視化した教育目標の分類で、中高一貫校の入試や模試、授業に活用、大学入試改革にも対応している

–多方面でご活躍されていますが、2016年には「教育界のノーベル賞」と称されるグローバルティーチャー賞において、日本で初めてTOP10に選出されました。どのような経緯でノミネートされたのでしょうか。

 米ジョージア大学教育大学院在学中から、ブラックボードという米系IT会社でインターンとして働き、帰国後は私立高校の英語科教諭として英語を教えていました。その間もEdTechの動向にはずっと注目し情報をアップデートしていました。2015年より着任した工学院大学付属中学校・高等学校において、長年の研究テーマであった認知心理学やインタラクショナルデザイン(最適な学習効果を得るためのプラン)を用いた教育実践に着目していただき、グローバルティーチャー賞トップ10に選出していただきました。レゴブロックを用いた授業など、ICTやアクティブラーニングを積極的に取り入れた取り組み、グローバルな社会貢献を学ぶプログラムが評価につながったのだと思います。

–オンライン授業や学校でのICT活用によって子供たちの目の健康について心配する保護者も増えています。長年EdTechに注目し、ICTやアクティブラーニングを積極的に授業に取り入れてきたご経験、認知心理学の研究から、学習における「子供の目の役割」について教えてください。

 まず、目というのは実はとてもニュートラルだということ。目だけで愛情を伝えることも、逆に人を脅すこともできます。表情としてだけでなく、アイコンタクトで相手と自分の意思を確認するなど、認知の面でもいろいろな役割があります。

「オンライン授業においても顔を上げてアイコンタクトをとることは大切」と語る高橋一也先生



 オランダ・ユトレヒト大学大学院では「協働学習時のアイコンタクトの役割」をテーマに、視覚と認知について研究していました。興味深いのが、瞳の白目と黒目がこんなにはっきりわかるのは哺乳類のなかで唯一人間だけということです。犬の目を想像してほしいのですが、ほぼ黒目だけですよね。人には白目と黒目があることで、豊かな表情が生まれ、たとえ離れていても相手がどこを見てどう感じているかがわかります。

 それほど目の動きというのは重要で、学校やクラスでの協働学習(学び合い)のなかでもお互いの目を見ないとコミュニケーションは成り立たないのです。それはオンライン授業においても顕著で、顔を上げてアイコンタクトをとる際に、スマホの画面では、お互いの目線や表情がわかりづらいですよね。画面が小さい分、プレゼンや発言時も、大きく頷いたり余計に大きなジェスチャーを交えないと伝わりにくいのです。そこに外付けモニターのような大きな画面があれば、自分の意図や聞き手の反応が伝わりやすい。相互のスムーズな学びや深い理解につながっていきます。子供の成長に合わせて高さを調整でき、部屋の明るさやによって輝度を自動調整してくれるアイケアモニターは子供の姿勢にも目の健康にも良いので、早いうちから家庭学習に取り入れたいアイテムです。

試用していただいたアイケアモニター「GW2780T」(27インチ)と高橋一也先生



知識から対話を重視した思考力を求められる入試へ

–日本の学習指導要領は2020年に小学校、2021年に中学校、2022年に高校と順番にアップデートされています。知識だけではない思考力が求められてきますが、中学受験の出題傾向から外付けモニターを活用すると効果的と思われる点等を教えてください。

 コロナ禍もあり、ここへきて首都圏では中学受験熱は再燃しています。「思考コード」の研究にあたって各学校の入試問題を分析するのですが、この2、3年で大きく変わってきたのが、知識よりも家庭の会話等、学校外のインフォーマルな学びからの出題です。かつては知識の量が問われ、知っているか否かで点差のつく問題が多かったのですが、最近はあるテーマについて正しいと思うか否かといった、自身の評価軸を問われるような、概念的、抽象的な問題を分析し自分なりの思考を広げてジャッジ(評価)するといった内容のものが出題されるようになりました。こうした思考力や情報活用力の評価観点は、小中高すべてで重視され大学入試改革にもつながっていくという背景あっての傾向です。

 いくつかの学校の入試問題を例にあげてみましょう。

 男子の最難関校のひとつ、K中学の「社会」では、東京に関する問題がよく出題されるのですが、2017年は、首都圏における駅名表示を引用して「この図のなかには日本語、英語、中国語以外の文字を使用する言語があるがそれは何語か」「『JY22』目黒駅といった駅名の横にある『JY』は何を表しているか」という内容でした。

 他にも、つり革の写真をあげて「関東と関西では電車やバスのつり革の形が違うが、安全面ではどちらがより良いか」といった問題が出た学校もあります。これらは日ごろ何気なく電車に乗るだけでなく、身近にあるもの、観察したものに対していかに好奇心をもって見ているか、日常の考える力の積み重ねがものを言います

 女子の有名進学校の社会でも、縦型の信号機の写真を示し、「豪雪地帯の信号の向きはなぜ縦向きなのか説明しなさい」という問題が出ました。ポイントは交通車両や機器に興味が男子より比較的に薄いであろう女子になぜ信号機の問題なのかというところです。他にも「まんじゅうの保存に乾燥剤を使わないのはなぜ?」といった、理科とも家庭科ともとれるような、教科横断的で、日常からの学びが問われる出題例も増えています。

中学受験を見据え、知識や思考の幅を広げていくために、リビングに外付けモニターを置いて、

大きな画面に過去の入試問題を写して「どうしてだと思う?」と家族でディスカッションすることは効果的

  

 このような問題に対応するには、自分ひとりで問題を解くよりも家族で対話をしながら考えることで、知識や思考の幅を広げていくことが大切になってきます。子供がひとりでスマートフォンやタブレットをのぞき込むのではなく、リビングに外付けモニターを置いて、大きな画面に写して「どうしてだと思う?」と家族でディスカッションすることは効果的です。自分で勉強する個人技から、対話をするものへと学びの在り方も変わってきているのです。

2画面で視界を広く、モニターを活用して思考力・情報活用能力を養う

–中学入試で問われる内容も、学校や塾のカリキュラムにお任せではなく、家庭での対話が鍵になるということですね。

 難関校に受かる子の学力というのは塾だけの力じゃないんです。塾で教えてくれるのは計算や知識といった基礎能力であって、プラスαで興味があることの本を読んだり、いろいろな人に聞いたり話したりして学びを深めていく子が受かります。難関校や特色のある学校は、思考力を問う問題を出題し複数の「図」や「写真」を見て考え、自分の考えをアウトプットするといった力を重視して見ていきます。A中学の「算数」における補助線、M中学の「社会」の日本地図の空白部分を書き足す問題等は、普段からなにげなく図や絵を見ているだけではなく、その子がどんなイメージや考えをもっているかというのを見ているのです。

 私立最難関であるK大学でも、校舎内の日常風景をとらえた写真を元に、問題点と自分なりの考えを問われるような記述問題が出ます。こういった、観察を通じて仮説を設定し、分析したことを問われるような問題に対応していくには、家庭で意識して対話を増やし、大きなモニターを活用して、広い視野と創造的なアイデアを生み出せるようなデザイン思考を養っていくことが大事だと思います。

–入試問題で引用される資料や写真なども、大きなモニターで視覚化することでぐっと記憶に残りやすくなりますね。では、外付けモニターを家庭で活用する際のポイントを教えてください。

 家族のコミュニケーションの中心に外付けモニターがあるのが理想です。個々でスマートフォンやタブレットをのぞき込むよりも、リビングで共有できるモニターがあることで、「何見てるの?見せて」と、自然と家族の対話が増えるでしょう。いろいろな話をすることで対話力はもちろん、自分以外の考え方や視点を得られることは、多面的なものの見方もつながります。また、保護者にとっては、リモートワークや家事の合間でも、モニターを見れば子供が今どんなことを勉強しているのか、どんなことに興味をもっているのかということがわかるというメリットもあります。

「縦型にすると表計算ソフトや長い文章を閲覧するときに見やすい」と高橋先生。

画面の縦表示や高さ調整も簡単にできるので、良い姿勢をキープ。大人から子供まで長く使える



–新学期がスタートし、オンライン授業やハイブリッド授業が行われている学校も多くあります。オンライン授業を受けるときのポイントを教えてください。

 スマートフォンやタブレット等の小さい画面ではなく、大きなモニターを使うことで、先に述べたような伝わりやすさや、学習効果につながります。小学生高学年や中学生になってパソコンを使った作業をする際は、モニターを外付けし2画面にすることで、作業と視聴を並行して行うことができるとベストですね。2つのモニターを使うことで圧倒的に情報量が違ってきます。資料を見ながら先生の話を聞いてという作業を1つの画面でやるとなると、切り替えをしなければならず能率が悪いのです。工学院大学附属中高の生徒は全員が日々の学習にパソコンを使っていましたので、オンライン授業の切り替えもスムーズでしたし、複数の画面を使いこなす作業にも慣れていました。デジタルネイティブの子供たちはあっという間に機器の使い方を覚えますので、子供が顔を上げて相手とアイコンタクトをとりながら適度な緊張感と集中力を保ち、勉強がはかどるような学習環境を整えてあげると良いと思います。

–最後に、高橋先生が考える未来を築く子供たちに必要な「目・視点」とは何でしょうか?

 新しくなった文科省の学習指導要領には「主体的、対話的、深い学び」を実現させることがこれからの目標として掲げられています。「深い学び」を実現するためには、すべての教科において「見方、考え方」を鍛えることが大切です。どこに目を付けるか、多様な視点とものの見方をもってほしいと思います。そのためには自分ひとりではなく、いろいろな人と対話したり、周りの人に助けてもらったり協働することが重要です。ICT機器やモニター等を大いに活用させながら、学習や人生において「見方・考え方」を自在に働かせられるようにすること、それこそが主体的で対話的で深い学びにつながっていくのではないでしょうか。

–ありがとうございました。

中学受験にアイケアモニター「GW2480T」「GW2780T」が活躍する3つの理由

 高橋先生の話から、中学受験を見据えた子供と家庭にとって、特に外付けのアイケアモニターがメリットだと感じた点が以下の3つだ。

1. アイコンタクトを介した意思疎通がしやすい


 ノートパソコンやタブレットの液晶(10インチは横20cmほど)に比べると、アイケアモニターの表示サイズは27インチが横59.7cm×縦33.6cm、24インチが横52.7cm×縦29.6cmと倍以上の大きさ。液晶が大きいことでコンテンツが格段に見やすく作業がしやすくなるのはもちろん、オンライン授業時も、画面の向こうの先生の表情やクラスメイトの発言がわかりやすい。アイコンタクトを介したスムーズなコミュニケーションは学習効果のアップにつながる。

2. 家族のコミュニケーション機会&思考力アップ


 日常の気づきやものの見方、考え方が問われるような入試傾向は今後より顕著になるという。家族がリラックスできる場所であるリビングに外付けモニターを置くことで、自然と対話やディスカッションをする機会が増え、教科書やテキストにとどまらない多面的な思考力を養うことにつながる。

3. 情報活用力アップ


 外付けモニターがあると、拡張してそれぞれに異なる画面を表示することができる。入試問題文とともに示されるグラフやデータ、地図や写真など複数の資料を表示することで、与えられた情報をじっくり分析し、読み解く力や考える力を伸ばすことができる。アイケアモニター「GW2480T」「GW2780T」の画面は90度回転するので、縦型のグラフや写真などもそのまま表示できるのもストレスフリーだ。また、視聴しながらパソコンを使った作業を並行して行うことができるため、作業効率もアップするメリットも。

左が24インチ、右が27インチ。輝度自動調整機能(B.I.)、フリッカーフリー、ブルーライト軽減、

カラーユニバーサルモード等、目に優しい機能が搭載されている



24インチ:GW2480T

27インチ:GW2780T

e-Reading Lampモニター掛け式ライト「WiT ScreenBar Plus」

 BenQでは目に優しい製品として、アイケアモニターの他、モニター上部にクリップで簡単に取り付けることのできる照明「e-Reading Lampモニター掛け式ライト WiT ScreenBar Plus」も提供している。

「明るさ不足」「スペース」「画面の映り込み」を解消



手元までちょうど良い光で照らしてくれる「e-Reading Lampモニター掛け式ライト WiT ScreenBar Plus」



ダイヤルで好みの明るさに細かく調節できる



 この製品は、パソコンを使う際のデスクライトの悩みである「明るさ不足」「スペース」「画面の映り込み」を解消するもので、時間の経過とともに変化する周囲環境の明るさの変化を感知して常に最適な明るさを保つ自動調光機能が備わっている。保護者はリモートワークに、子供は家庭での勉強に集中していて、自分で気づかない目や体の負担を軽減してくれる製品となっている。

e-Reading Lampモニター掛け式ライト WiT ScreenBar Plus

 健康的で、快適で、学習意欲が高まる子供の学習環境を整えるのは親の役目。子供から大人までパソコン1人1台時代の今、家族のおうち時間のコミュニケーションの真ん中に、アイケアモニターを設置してみてはいかがだろうか。 

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