小学校の教科担任制「加配で措置を」文科省検討会議 – 日本教育新聞社

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 文科省は11日、小学校高学年への教科担任制の導入の在り方を話し合う第3回の検討会議を開き、前回までの議論を整理した「論点メモ」を示した。


 教科担任の導入について、教員の交換授業ではなく加配で措置する考えを盛り込んだ他、対象教科は外国語、理科、算数の3教科に体育も加えるべきだとする意見を明記した。次回の7月21日の会議で報告をまとめ、必要な加配教員を来年度予算の概算要求に盛り込む。


 論点メモでは、教科担任の体制について、教員の授業の持ちコマ数の軽減や授業準備の効率化のため、新たな加配による措置を要望。優先して配置する教科には、従来挙がっていた外国語、理科、算数に加え「運動が苦手な子どもたちにも運動ができる喜びを味わわせていくことを踏まえると、専門性が求められる」として体育も加えた。


 加配措置により教員の負担軽減も進める狙いだが、一方で人の確保の課題がある。小学校の英語の専科教員には「中学校・高校の英語の免許状を持つ者」「2年以上の外国語指導助手(ALT)の経験がある者」などの厳しめの要件が設定されている。そのため教員配置には、中学校からの乗り入れ授業など、学校間の連携でも対応できるようにする方針も示した。


 文科省では、令和3年度予算にも小学校の専科指導として2千人の加配を盛り込んでいるが、来年度からの教科担任制の導入を目指し、さらに増やしたい考えだ。ただ、教員定数を巡っては今年3月に小学校を35人以下学級とする改正義務標準法が成立したばかりで、財務省から反発を受けるのは必至だ。

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