神奈川県内で17日、新型コロナウイルスに感染した3人の死亡と、199人の感染が明らかになった。県と6市の保健当局が発表した。新規感染者は1週間前より38人少なく、151人だった5日以来、12日ぶりに200人台を下回った。
横浜市は90代女性2人の死亡を発表した。うち1人はクラスター(感染者集団)が発生した平成横浜病院(戸塚区)の入院患者。新規感染者は102人。日本体育大運動部で部員2人の感染が分かり、部員らのクラスターは26人になった。
相模原市は80代女性の死亡と、18人の感染を発表した。女性はクラスターが発生した特別養護老人ホーム(中央区)の入所者。脳血管系の基礎疾患があり、14日の感染判明後も同ホームで医師の診察を受けて療養していたが、16日に死亡した。新規感染者のうち4人は南区の保育施設に通う園児。施設職員2人の感染が既に判明しており、クラスターに認定した。
川崎市は27人の感染を発表。保健当局の発表に含まれないが、市は宮前スポーツセンター(宮前区)に勤める50代女性インストラクターの陽性も発表。教室の受講生11人を濃厚接触者としてPCR検査を行うとした。消毒を行い施設は利用を継続している。
横須賀市は6人の感染を発表した。40代男性は市立中学校の教職員で、同校は当面、臨時休校する。
藤沢市は5人の感染を発表した。いずれも10~20代の若い男女で感染経路は分かっていない。
県は27人、茅ケ崎市は14人の感染を発表した。
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また、県は17日、新型コロナウイルス感染者のうち190人から変異株を検出したと発表した。1日当たりの発表数としては過去最多。このうち30代女性からは、インド由来の変異株に特徴的な「L452R」変異が検出され、国立感染症研究所で詳細を調べている。インド由来が確定すれば、県内で2例目。
女性は計4人のグループで約1カ月間インドに滞在し、今月初旬に帰国した。帰国前後の検査は陰性で、検疫法に基づく3日間のホテル宿泊後、自家用車で帰宅し、数日後に発熱などの症状が出て新型コロナ感染が判明した。残る3人のうち、1人はホテル滞在中に新型コロナ陽性となり、2人は陰性という。
県医療危機対策本部室の担当者は「英国由来株は相当拡大している一方、インド由来株は市中で広がっている状況ではない」と話している。(志村彰太)
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